たとえば、病気は早期発見、早期治療が叫ばれていますが、人間ドックにはいっていれば安心と思っている人も多いかもしれません。
国立がんセンターの調査によれば、日本人の場合75歳までにガンにかかる確率は30%。男性では10人に1人が胃ガンにか' かるといわれます。
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ところが、別の調査によると、人間ドックでの胃ガンの発見率は約0.1% 。半日ドックに限っては、それをさらに下回るというのです。
10人に1人が胃ガンにかかるというのに、1万人受診して見っかるのは10 人出るかどうか。なんとも頼りない数字に思えてしまうのは当然です。
また実際に、毎年のドックでは「異常なし」を誇っていた人が、半年後にはガンで入院する、なんてケースも現実によくある話です。
聞けば、人間ドックでガンが見つかると医局では「オーッ」という感嘆の声が上がるとか。「よく見つかったもんだな」と、病院側も驚いてる、というわけです。それくらいドックでガンが見つかる確率は低いのです。
このガン発見率の低さにはいくつかの理由があるのです。実は、人間ドックの1 回の売り上げはたかが知れているため、病院側も一挙に何人も診察する薄利多売にある程度はならざるを得ないのです。お客である患者さんの側は、ゆっくり時間をとって検査を受けにきているつもりだが、病院の側では、集団検診をやっているようなものなのです。そうなると、次から次へと流れ作業でこなさなければならないから、とても1人1 人ていねいに診察というわけにはいかなくなりがち。こうした事情がひとつです。
また、正確には、10 人に1人が胃ガンになるとはいっても、それは75歳までにということなので、〝検査を受けたその時点で″なっている、とは限らないこともある。しかし、それをいったら、そもそもドッグで発見することを期待していいのか? という気がしないでもないのです。
だから、われわれが注意したいのは、まず第一に、人間ドックの過信は禁物ということです。人間ドックは、あくまで病気になりやすい臓器をひととおりサラッとチェックする、車の車検のようなものだ、くらいに考えておいた方がよいでしょう。
その上で、この機会を利用する賢いやり方を紹介しよう。通常のドックのメニューのほかにオプションをつけてもらうのが賢明です。
方法は簡単。問診の際や検診カードの記入時に、たとえば「偏頭痛がする」「肩こりがひどい」「いつも喉が渇く」など、日ごろ気になったことをできるだけ細かく述べる。あるいは、肺の喀疾検査、食道の造影、といった具合に、漠然とでも気になっていることの検査内容を加えてもらうのがいいでしょう。
自覚症状というのは、何にも勝る具体的な手がかりです。多少時間や費用は増えるが、それだけ病気の早期発見に効果があるはずだですまた、どうせドックに入るなら、こうしたオプションを多く備えている病院を選ぶのも重要なポイントになるでしょう。
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