検査だけでショック死

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X線写真を撮ろうとして死んでしまう、といったら信じるでしょうか?X線検査中の事故で、これまで最も多いのが「造影剤によるショック症状」ですが、これは、すい臓や胆のうなどのX線撮影のために注射された造影剤が原因です。

吐き気や嘔吐、悪寒、じんましんなどのアレルギー症状があらわれ、まれに意識を失ったり、死亡する場合もあるのです。非常に怖い医療事故です。

もちろん、だれにでも起こるものではないのだが、逆にいえば、あなた自身、自分がそうした体質でないことを知っているとは限らないのです。現に自問自答してみれば、おおかたの人は自信がないでしょう?

ちなみに、X 線は気体や皮下脂肪、水、カルシウムなどにはよく通ります。そのため、肺は中の空気が黒く写るのでよくわかり、骨は白く写るのでよく見えます。これがいわゆる単純Ⅹ線撮影といわれるものです。ところが、筒状や袋状の構造の臓器は、Ⅹ線がそのまま通ってしまい、内部の形がはっきりしないのです。そこで、そうした臓器を撮影するときは、臓器に応じた造影剤を注入し、その流れるところを撮影します。問題なのは、こうした造影剤の成分のひとつであるヨード化合物がアレルギーを起こす原因となってしまうのです。

もちろん、事前に同じ注射液で一応アレルギーテストは行います。しかし、その量はわずか2cc程度です。撮影時は一度に40~100ccを注入するので、これでいざ本番も大丈夫かというと「心配」というお医者さんもいます。とにかく、必要があってすることにしても、検査でショック死なんて、本末転倒な話です。

最近はヨード化合物ではなく、危険の少ない非イオン性の造影剤を使う病院も増えています。特に、大きな病院ではこちらを使っているところが多くなってきています。だから、必要以上におびえることはなさそうだが、念のため病院にヨード化合物の造影剤を用いる検査なのか事前に問い合わせてみるのも大切です。いずれにしても、検査を受ける前には、お医者さんに「アレルギーが出ることもあるそうですが」と、あらためてきちんと問いただしておくべきでしょう。特に薬剤などのアレルギー体質がある人は必ず申し出ることが自分の命を守ることにもなるのです。