色によるモチベーションの変化

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「青と赤の洗面器にそれぞれ同じ温度の水をはって手を入れると、青のほうが冷たく感じられる」というのはよく聞く話。 また、バーゲンなどの値札に赤が多用されているのは、赤が興奮をかき立てて購買意欲を高めるからといわれています。実際、色によって心は影響を受けるものなのでしょうか。

人間が、周囲の状況を認識するために使う感覚を「五感」といいます。五感には「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の5つがありますが視覚が占める割合が突出しており、87%。

また、耳と脳を結ぶ神経の束が約5万本であるのに対し、目と脳を結ぶ神経の束はなんと約100万本! このように、視覚は脳にたくさんの情報を届けるため、心身に大きな影響を与えるのです。

私たちが目にするさまざまな「色」も、視覚で判断しているもののひとつ。つまり色によってメンタルや体調が左右されるのは、当然のことなのです。ロシアの学者の研究によると、赤などの暖色系を見ると血圧や心拍数が上がって筋肉が緊張する一方、青などの寒色系を見ると血圧や心拍数などが下がって落ち着くといいます。ほかにも、黄には神経を刺激し、運動神経や反射神経に影響を与えて注意を引きつける効果が。

こうした効果が、信号や標識の色に生かされたといえそうです。

このような色の特性を生かして心身の治療に役立てることを「色彩療法」といいます。

色彩療法は近年始まったものではなく、古代エジプトではすでに色彩を用いた治療法があり、心身の治療のため患者に特定の色を身に着けるようにすすめていたとか。また、紀元前のローマでも色のついた絆創膏を治療に用いていたそうです。その後少しずつ色彩療法に関する研究が進み、アメリカでは、刑務所や少年院の壁をピンク色に塗り替えるという実験を行ったところ、囚人たちの腐神状態が落ち着いて施設内での暴力行為が減少したとの報告も。

さらに、同じくアメリカで工場の壁の色を寒色系から暖色系に変えたら、体感温度が3℃ 上がったという研究結果もあります。ちなみにピンクは視床下部に影響を与えて心を落ち着かせるとともに、内分泌系にも働いて女性ホルモンのバランスを整えるため、若返りの色ともいわれています。

治療とまではいかなくとも、色の力を簡単に利用する方法もあります。視界に入ってくる色のうち、5%程度に好きな色が入ると気分転換になるそう。これはちょうど両手の爪に相当する量で、女性がリフレッシュのためにネイルサロンに行くのは、理にかなっていることなのです。ネイルに限らず、携帯ストラップやスマホケース、ブレスレット、ハンカチなど、目に入りやすい小物から色を取り入れるのもおすすめ。そのほか、カーテンの色を春夏は寒色でさわやかさを、秋冬は暖色で温かみを出すなど、季節によって変えてみるのも効果的です。色の力を借りて、心身ともに快適な毎日を送れるとすてきです。