寿司はたくさんにぎればロスが出る

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本格的な寿司屋は、カウンターで、お酒を飲んで、刺身をつまみ、それから握ってもらうとなると、2時間近く客は店にいる。夕方からの店だと、客の回転は2回がいいところだろう。カウンターに10席あれば、一晩に20人の客しかさばけないことになる。
それでも、お客さんひとりあたりの単価が高いのでやっていけるのだ。
では、昼のランチタイムはどうか。こちらは、長居する人がいないので回転は速いが、昼休みという限られた時間帯しか人が来ないので、せいぜい3~4回転。しかも、客単価は安い。どっちもどっちなのである。そんななかにあって、同じ寿司屋でも客の回転がいいのが、その名のとおりの、回転寿司である。
郊外の店の平均的なデータによると、平日の場合で7から8回転、休日だと15回転するという。そのひとりあたりが食べるのは、平均して6.5皿、つまり13コ。だいたい15~20分滞在し、ひとりあたり1000円前後払っていく。
しかし、回転寿司は、薄利多売の典型で、ほかの飲食店だと売り上げに対する原価率は30%前後なのに、40 %近くになってしまう。
特に、普通の寿司屋と決定的に違うのが、握ったものの、客が食べずに廃棄しなければならないものが出る点。マクドナルドのハンバーガーと同じように、何分かたつと乾燥してしまい、商品価値がなくなるので廃棄しなければならなくなるのだ。
どのネタがいくつくらい出るかのデータは当然あるが、何といっても、どれを食べるか決めるのは客の気分しだい。当然、何度も何度も回転しても買い手のつかないものもある。ネタによって、廃棄するまでの時間は異なるそうだが、このロス率が1.5~2%という。ロスを恐れて、多く握らないでいると、コンベヤの上がさびしいし、売れ行きも落ちてしまうので、何とも難しいところ…

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