お見舞いに持って行くのに最適な品

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病気の人を見舞うときは、何をもっていくか非常に悩むところですが、果物カゴなどをもっていく人は、今もよく目にします。以前から、病気のお見舞いにはリンゴがよいとされ、お見舞いの果物カゴにはリンゴが必ず入っていました。たしかに、リンゴは、ある病気に対してはプラス効果をもっています。

しかし、半面、気をつけないといけない病気もあります。だからお見舞いに果物その他、食べ物をもっていくのは原則として慎しんだ方がよいでしょう。ついでだが、花も、相手の意向を確かめてからの方がよいでしょう。

病院などでは、その匂いや花粉が他の患者さんによくない影響を与えることもあるケースもあります。

なぜ、お見舞いに果物をはじめとする食べ物がいけないかです。近年の病気の治療には、大幅に食事療法が取り入れられています。たとえば、糖尿病、腎臓病、肝臓病、心臓病など、多種の病気に食事療法が取り入れられています。中には糖尿病や腎臓病のように、食事療法が治療の主力となる病気も増えています。

糖尿病の場合、症状や身長によって1日の摂取カロリーが決まりますが(1日1200~1800キロカロリーぐらい)、果物はたいてい1日80キロカロリー( 1単位) しか摂取できません。

果物は、意外に糖分が多いためです。リンゴだと、中1個で1日分になってしまいます。また、腎臓病では、食塩だけでなく、カリウムのようなミネラルに対する制限も強いこともあります。カリウムは腎臓を通って排泄されるので、カリウムをとると腎臓の安静を保てません。

これについてもリンゴをはじめとする果物類は、カリウムが多いから強い制限の対象となります。もちろん果物以外にも食べ物は、当然制限の対象となるから、勝手に病人に食べられては、治療の効果は上がらないし、病気は悪化することになるケースも多々あります。

ではなぜ、昔からリンゴが病気のお見舞いによいとされてきたのでしょうか。昔は、先にあけたような病気よりは、高血圧や下痢などの腸の疾患が非常に多かったのです。まず、高血圧の場合は、体に余分にたまっている塩分を排泄しないと血圧は下がりまさえん。こういったとき、カリウムの多いリンゴは、余分な塩分を体内から排泄して血圧を下げるのによいので、お見舞いによいと考えられていたのでしょう。

それに、日もちがよいのも理由のひとつだと思います。また、下痢の回復期にもおすすめです。下痢の回復期には、腸を強く刺激する食品は状態を悪化させるから避けなければならない。たとえば、同じ果物でも、柑橘類に多く含まれるクエン酸などは腸を刺激し、腸の回復を遅らせてしまいます。これはリンゴには少ないのです。

それに、リンゴにはペクチンと呼ばれる、腸の粘膜を保護してくれる物質が多く含まれています。ペクチンは、リンゴに砂糖を加えて煮るととろりとした状態になります、ジャムやゼリーをつくることのできる物質です。これが、腸の粘膜を覆い、他の食べ物からの刺激をやわらげるので、下痢をしたときの腸の回復にプラス効果を与えるのです。

食べる=生きる(下痢のときはリンゴが効く)などもそういった理由からでしょう。

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