梅花針でたたいたら頭頂部の円盤はげに毛が生えてきた

抜け始めたらすぐあっという間

今から14年前の19月の、夕方のことです。サウナから帰宅後、髪をセットしていると、ごそっと毛が抜けていると気づきました。あたかも、頭のてっぺんが割れているような感じなのです。

それまでも、髪はフサフサというわけではなく、抜け毛は多いほうでしたが、その日の抜け方は異常でした。そして、その日を境に、ギヤがトップに入ったように髪が抜け始めたのです。まくら朝起きると、枕にごそっと抜けています。おふろに入れば、排水口に髪がたまっています。んと、もみ上げまで抜けてきました。まさに、マッハのスピードで抜けたといえます。今思えば、多発性円形脱毛症というものだったのでしょう。

最初は、直径7~8cmくらいの脱毛だったのが、頭の右側にも左側にもハゲができて、ついにはそれらが1つにつながり、頭頂部が円盤型に大きく抜けてしまったのです。

いってみれば、「エゲツないハゲ方」でした。はっきりとした原因はわかりませんが、ストレスの影響があったと思います。私は、23歳から30歳まで東京で一心不乱に仕事をしていましたが、徐々に仕事がへってきたこともあり、20年前に関西へ拠点を戻しました。脱毛がひどくなった時期は、仕事がピタツと来なくなった時期に重なります。たまの仕事もやりたくないものや、やっても先の見えないものが多く、「これでいいのか」と、心が激しく葛藤している時期だったのです。そんな状態でしたが、私はハゲてしまったことに対して、それほど落ち込んでいませんでした。

よく考えれば、髪が抜けただけで、しやべれるし、走れます。精神的な病気や、内臓の病気だったら仕事ができませんが、頭以外は「ド健康」です。落ち込むどころか、私は「これは病気だから、治るはず。治った らこれ をネタ にしよ う」「ピンチはチャンス。今はハゲを楽しもう」とすら思えたのです。

絶対あきらめない

そこで、以前からお世話になっていた鍼灸師の先生のところで治療を受け始めました。先生は、梅花針という特殊な針を使用して治療してくれました。これは、小型のハンマーのけんざんような形をしていて、先が剣山のようになっています。頭を消毒した後、剣山の部分で、頭をバッコバッコたたくのです。これは相当な痛みを伴い、頭から血することもあhリました。その後、頭にお灸をし、トウガラシのような液体をつけます。以上を、週に二回ずつ受けました。その間、自宅でも二日に一回の割合で、梅花針を使った頭への刺激を行いました。

髪の場合、すぐに効果が現れるわけではありません。私も不安になり、先生に「ほんまに治る?」と聞いたことがあります。すると先生は、「病気だもん。治るよぉ」といってくれました。

その言葉が、どれほど励みになったことでしょう。こうして治療に取り組むと、徐々に効果が現れました。治療を開始して半年後には、自分としては「まあまあ」という状態まで復活。「完治した」と思えるまでには、丸3年かかりました。

髪が復活して驚いたのは、髪質が変わったことです。以前は硬めの髪質で、白髪もありましたが、復活後は子供のころのような弾力のある髪になりました。ハゲていたころは、帽子をかぶって仕事をしていましたが、もうその必要はありません。

現在は、週に1回鍼灸院に通い、髪のためというよりは、全身のメンテナンスを行っています。おかげさまで、髪がふえだしたころから、微風ではありますが、仕事に追い風が吹きだしました。

今では楽しく、生き生きと仕事をさせてもらっています。特に、苦しい時期を支えてもらったスタッフや家族には、とても感謝しています。

つらい経験ではありましたが、「精神的には、ええ修行」だったと思います。円形脱毛症は、特に女性がかかるとショックが大きい病気です。そういうかたに私がいえることば、「絶対あきらめない、心を折らない」ということです。あきらめずに、根気よく立ち向かえば、きっと笑って思い出せる日が来るはずです。

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