お皿でなくお盆について

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本屋さんに行って本を探そうとすると、当たるも八卦の世界、運がよければいい本に出会える。おもいッきりテレビ現象」と呼んでいる人もいます。「おもいッきりテレビ現象」というのは、同タイトルのテレビ番組の健康特集のように、食生活全体のことではなく、食べ物のことばかり話題にすることを指します。
じつは、本屋さんにある「食生活」と名乗っている本のほとんどは、食べ物の話しかしていないんです。これから私がお話しするのは、「水はどうか」「ご飯はどうか」「野菜はどうか」、そして買い物の仕方や、1日の食事の回数なども含めた、「日常の食事の考え方はどうか」という、食生活全体の話です。
つまり、食べ物だけではなく、それらをのせているお盆全体の話ですね。ところが、本屋さんに行ってみると、大部分は食べ物の話だけの本なんです。この間、大型書店の健康書のコーナーに行ってみたら、行き着くところまで行ったという感じがします。ひどいと思います。「アマチャゾル」だの「ハーブティー」だの、よくわからないのがたくさん出ていますが、これらのほうが、まだましに思えるくらいひどい本です。「00健康法」の中には「青汁健康法」など、何となくよさそうだなというのもありますが、「ココア健康法」というのも混じっていたりするんです。これを見て驚きました。どういう理屈でココアを勧めるのかと思い、立ち読みしてみましたが、ますます呆れただけでした。それから、極
めつけは先程の『チョコレート健康法』ですね。本屋さんの健康法のコーナーは、ま
つたくひどいことになっています。
「これを食べれば健康になれる」という「おもいッきりテレビ現象」では、いろいろ
な食べ物が健康にいいと紹介されています。
もし、すべての食べ物健康法が正しいな
ら、世の中に病気になる人はいません。若い女性の中には、ご飯も食べないでチョコ
レートをはじめお菓子ばかり食べている人がいますが、あの本を読むと、そういう人
が一番健康だということになるんです。信じられない話です。
ですから、食生活の情報はあふれているようで、じつはそのほとんどがいいかげんな食
べ物だけの話なんです。食生活全体を考えないのは本の世界ばかりではなく、国立が
んセンターなどの医療機関でも、「ワラビを食べるとガンになる」などと、食べ物だ
けの話をしている始末です。

食生活全体をよくしてさえ、病気や健康にとってほんの一部の役割にしかならないと思っているんです。
健康は生活全体の問題であり、食事だけで語れるものではありません。ましてや、
ある食べ物さえ食べれば健康になるなんて、無茶な話です。チョコレートを食べたら
健康になるなんて、どう考えてもおかしいんです。だから、食べ物健康法を説いてい
るほとんどのの本は、いいかげんだと言っているわけです。

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