運動の後の疲労を回復する食事

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疲れたときには甘いものがいいといいます。甘いものは短時間にエネルギーに変わり、血糖値を高めるので、一時的に脳が満足し、疲労も回復します。
しかし、これは一時しのぎにすぎません。一度急上昇した血糖値は、しばらくするとガクンと下がり、正常時よりもかなり低くなってしまいます。

疲れたときはクエン酸の多い、すっぱいものをとりましょう。クエン酸は、エネルギー代謝の燃えカスである疲労素を分解し、疲労回復に役立ちます。クエン酸はレモンやオレンジなどの柑橘類や天然醸造酢に含まれています。100% オレンジジュースだと、ビタミンC も含まれているので、運動のあとの飲み物として最高です。

お酢には、疲労回復のほかにも効能がたくさんあります。詳しくはこちら。

ビタミンB1にも疲労のもとである乳酸を分解してエネルギーに変える働きがあります。ビタミンB1は豚肉や大豆などに多く含まれます。ちなみに豚もも肉に含まれるB1は、サーロインステーキの16倍です。

野菜に含まれるビタミンB1量はそう多くはありません。しかし、これをぬか漬けにするとビタミンB1が5~9倍も増加します。ぬかの中のB1が野菜に移行するからです。ただし、即席のぬか漬けの素ではあまり期待できないかもしれません。

ニンニク、にら、ネギなどに含まれる臭いの成分であるアリシンには、ビタミンB1の吸収を助ける働きがあります。B1を効率よくとるには、アリシンが含まれている食品を一緒にとることです。ニンニクの場合、生なら1~2 片、ハチミツ漬けなら3~4片が適量です。

酸素は運動に不可欠ですが、その一部は活性酸素に変わります。活性酸素は血管を傷つけたり、細胞をガン化させることがあります。びっしょり汗をかくような運働をしたときに発生する活性酸素の量は、ふだんの5~10倍にもなります。これを防ぐにはビタミンA 、C 、E が有効です。ビタミンA はレバー、にんじん、ほうれん草、C はブロッコリーやレモン、E は植物油、ナッツ類、青身魚などに多く含まれています。

スタミナ回復にはエネルギー源の1 つであるグリコーゲンを回復させることが必要です。そのためには運動後30 分~1時間以内に食事をするのが理想的です。それが無理なら、バナナを食べておきましょう。運動直後は体がまだ活性状態にあり、グリコーゲンのもとであるブドウ糖を吸収しやすいのです。とりあえずバナナでブドウ糖を補給しておくと、これ以上の疲労を防ぐことができます。

疲労回復のためには、エネルギー源になる炭水化物(ご飯、麺類など) と筋肉づくりのためのタンパク質が必要です。夕食と睡眠のあいだが短い場合は、消化吸収に手間取る脂肪はできるだけ少なくしましょう。
トンカツやステーキより、余分な脂肪を洗い流して食べるシャプシヤプや、魚料理、豆腐料理などを。なお、野菜料理も忘れないように。

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