丈夫な骨をつくる食事

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皮膚や髪の毛などと同じように、骨も新陳代謝をくり返し、1年間に2~3割の骨がつくりかえられているのです。骨は生きているからこそ、骨折しても添え木をあてておけば治るのです。そのため、骨細胞の原料を食事から補給しなければなりません。さもないと、骨がスカスカになって、骨粗繋症になったり、背が縮んだりします。

女性は男性に比べて体が小さいため、体内のカルシウム量が少ないうえ、妊娠や出産で大量のカルシウムを失います。また、閉経を迎えると、骨をつくるのに必要な女性ホルモンの分泌が低下し、ますます体内のカルシウム量が減っていきます。30 代までのあいだに、どのくらいカルシウムを蓄積することができたかで、将来が決まるといってもいいすぎではありません。

現在の日本で65歳以上の人は3000万人といわれ、その約3分の1が骨がもろくなってしまう骨粗素症だといわれています。ちょっとしたことで簡単に骨折してしまう骨粗索症の老人は、寝たきり、さらには、痴呆症になる危険性も高くなってしまいます。骨折すると、昼間も横になっていることが多くなり、眠りのリズムや脳のリズムが乱れやすいからです。寝たきり老人やボケ老人にならないためには、とにかく骨を丈夫にすることが大切なのです。

骨の主原料はカルシウムなので、積極的にとることが大切です。目安量は、1日60~80mg。たとえば、牛乳には1本に200mgのカルシウムが含まれていて、しかも吸収効率がよいのが特長です。小魚、海藻、大豆製品、ゴマ、緑の粟野莱などもいい供給源です。

40年前の日本人のカルシウム摂取量は1 日平均33gでした。ところが、10万人あたりの骨折の受診率は現代の5分の1程度でした。それは、現在より日常生活でよく体を動かしていたからです。骨は重力がかかると、密度が高くなって丈夫になりますから、散歩やジョギングがおすすめです。

ビタミンDは、カルシウムを吸収し、骨に蓄積させる働きがあります。骨を丈夫にするためには、ビタミンDを一緒にとる必要があります。ビタミンDをとるいちばん手っ取り早い方法は、日光浴です。日にあたると、皮膚下のコレステロールが原料となって、ビタミンDがつくられるからです。

椎茸にはプロビタミンDが多く含まれています。これを太陽にあてると、自然にビタミンD ができるのです。ですから、生より干した椎茸のほうがビタミンが豊富なのです。ただ、残念ながら、市販の干し椎茸は、ほとんどが電気乾燥したもの。せめて、使う前にザルに広げて2~3時間日光浴をさせてから使いたいものです。牛乳も飲む前に少し太陽にあてておくと、ビタミンD が増えてきます。
こちらに詳しい記事があります。
生と比べると12倍の食物繊維を含むというので便秘の改善にも役立ちそうです。

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