砂糖は体にいいか悪いか について検証します。いま、日本は健康ブームに沸いていますが、その中でもっとも激しく攻撃されているのがタバコと砂糖です。タバコが健康を害することは、さまざまな研究結果からも明らかです。
砂糖は体にいいか悪いか
もちろんタバコにも「ストレス解消」という「効用」はありますが、プラス面とマイナス面を比べれば、マイナス面のほうが大きいでしょう。しかし、砂糖の場合はそうではありません。
多くの人が「砂糖は糖尿病の原因」「砂糖は肥満の元凶」と考えているようですが、WHOとFAOは「砂糖の摂取が糖尿病に直接結びつくことはない。また、砂糖の摂取が肥満を促進することもない」と宣言しています。
「砂糖は身体に悪い」と多くの人が思い込んでいますが、実はこの話に科学的根拠はないのです。では、「砂糖は身体にいい」かというと、ずばりその通りです。
日本に砂糖が入ってきたのは奈良時代で、当初は「薬」として使われていたくらいです。その後もずっと砂糖は「健康食品」として珍重されてきました。
砂糖が「健康の敵」といわれるようになったのは、ごく最近のことです。砂糖の化学式を見ると、砂糖がブドウ糖、果糖と呼ばれる2つの糖分子から構成されている化学物質であることがわかります。
このブドウ糖は「生命の源」と呼ばれるほど身体にとつて重要なものです。手術の後などの点滴でブドウ糖を使うのもそのためです。また、砂糖には細胞の機能を高めたり、毒物を分解する作用もあります。
では、なぜ砂糖が嫌われものになったのか。どうもこれには国際政治が絡んでいるようです。砂糖バッシングがはじまったのは1960年代の中頃からなのですが、その背景に「アメリカとキューバの関係悪化がある」と指摘する人は少なくありません。
まり、世界最大の砂糖輸出国であるキューバの経済を破綻させるために、アメリカが意図的に砂糖バッシングを行ったのです。実際、砂糖バッシングがはじまると砂糖の消費量は激減し、砂糖の国際価格は暴落します。
砂糖バッシングが本当にアメリカとキューバの経済戦争の一環だったのかどうかはわかりません。しかし、砂糖バッシングがなんら科学的な根拠のない「いいがかり」でしかないことは覚えておいたほうがいいでしょう。
砂糖は「体に良いか悪いか」で言うと、摂りすぎると悪影響が大きいけど、適量なら体に必要なエネルギー源にもなる、というのが正直なところです。
砂糖の良い面
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エネルギー源になる
砂糖は単純に「ブドウ糖」という形で体にすぐ吸収され、エネルギーになります。
特に運動時や頭を使う時など、素早いエネルギー補給には役立ちます。 -
食べ物の味をよくする
食欲を刺激したり、料理や飲み物の美味しさを増す効果があります。
砂糖の悪い面
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摂りすぎると肥満・生活習慣病のリスクアップ
過剰な砂糖は体内で脂肪になりやすく、肥満や糖尿病、心臓病の原因になりやすいです。 -
虫歯になりやすい
口内の細菌が砂糖をエサにして酸を出し、歯を溶かします。 -
血糖値の急上昇・下降を引き起こす
砂糖を多く摂ると血糖値が急激に上がり、その後に急激に下がって疲れやすくなることもあります。 -
依存性がある場合も
甘いものを欲しがる習慣がつくと過剰摂取しやすくなります。
まとめると
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少量なら問題なく、体のエネルギー源として必要
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過剰摂取は健康リスクを高めるため注意が必要
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できるだけ自然な甘み(果物など)を取り入れるのがおすすめ
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