不眠が引き起こす病気(むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害)

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あまり聞いたことのない病気ですが、不眠と深く関連している「むずむず脚症候群」と「周期性四肢運動障害」というこの2つの病気は、眠ろうとしたときに症状が出るので寝つきが悪くなるのですが、ほとんどの人は、脚の異常に自覚がありません。
一緒に寝ている家族などが気がつくことが多いのも特徴です。
むずむず脚症候群の一般人口における有病率は、1~3% と報告されています。つまり日本にはこの病気の人が100万人以上もいることになります。
特徴的な症状は、夕方から夜にかけて起こる、脚に虫が争っ感じあるいはムズムズ感などと表現される、耐え難い異常な感覚です。
このため患者さんは、じっとしていることがつらくなり、思わず脚や体を動かしてしまいます。脚を動かすと症状が軽くなるのですが、それも一時的なことです。不眠のタイプとしては、異常感覚による寝つきの悪さとともに、夜中に起きて再び眠れない状態になります。人工透析を行っている腎不全患者に多いのが特徴ですが、腎臓の病気がなくてもこの病気になります。

周期性四肢運動障害は、眠っている間に、20~40秒ほどの周期で?0.5~5秒間くらい、足首を起こす不随意運動がリズミカルに生じる病気です。日本での有病率は1~4% 程度で、むずむず脚症候群の80% 以上に合併しているのが特徴です。
足首の異常な運動は、睡眠の前半に起こりやすく、明け方には起こりにくくなります。疲れているときやカフェインを多くとったときには、症状が出やすいので注意が必要です。残念ながらこの2つの病気は、一般の医師の間でも知名度が高くありません。医療機関を受診するときには、睡眠障害の専門医の受診を行うようにします。

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