概日リズム性睡眠障害

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体内時計の周期は約1日で、これを「概日リズム」といいます。このリズムが狂って睡眠と覚醒に異常をきたす状態が「概日リズム性睡眠障害」です。この障害の中には、睡眠時間帯が後ろにずれる「睡眠相後退症候群」や、前にずれる「睡眠相前進症候群」、毎日1時間ずつ遅くなる「非24時間睡眠覚醒症候群」、睡眠をとる時間帯が1日の中で不規則に3回以上ある「不規則睡眠覚醒パターン」があります。

睡眠相後退症候群は多くが、10歳代前半から20歳代前半までに発症します。日本での有病率は、一般人口の26%、高校生の0.4%と報告されています。この病気は、生体リズムが遅いほうにずれているため、望ましい時刻に眠ったり日を覚ますことができません。患者さんの睡眠と覚醒のリズムと、職場や学校などの社会的スケジュールが大きくずれているため、いろいろと面倒なことが起きてしまいます。睡眠相前進症候群は、高齢者に多くみられます。患者さんは夕方に眠ってしまい、夜中に目を覚ますとその後、もう眠れなくなります。睡眠相後退症候群よりも社会生活での問題は少ないのですが、目が覚めたあと、さらに眠ろうとして、時間を無駄にしてしまいがちです。

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