眠気を誘う3つのリズム

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1965年にドイツのアショフは、人間が持つ固有のリズムを発見。外界と隔絶した地下壕で、自由に寝たり起きたりしてよい状態に置かれた実験参加者たちは、地球の1日より少し長い、約25時間周期で生活することを明らかにしたのです。
その後、1999年にアメリカのチャールズ・ツァイスラーは、光の影響を取り除いた環境で実験を行ないました。こちらの条件でのリズムは、年齢によらずほぼ24時間、個人差も30分以内でした。およそ1日の周期で繰り返されるこの生体リズムを、サーカディアンリズム、または概日リズムと呼びます。

睡眠と覚醒に及ぼす影響は、このサーカディアンリズムが最も強く、早朝の二~四時頃に眠気のピークを迎えます。二つ目のリズムは、約半日の周期を持つサーカセミディアンリズム、または概半日リズムといわれるものです。昼寝をしたくなる眠気をつくり出すのが、このリズムです。
早朝のピークのほかに、その半日後である午後2~3時頃にも、二つ日のピークがあります。
学校でも午後の授業、会社なら午後の仕事になると急激に眠くなるのは、体のリズムが影響していたのです。

最も短い時間で繰り返されるリズムは、約90分周期のウルトラディアンリズムです。睡眠は、脳が休むノンレム睡眠と、体が休んで脳がメンテナンスを行なっているレム睡眠が一つのセットとなっています。浅いノンレム睡眠から始まって次第に深くなり、また浅くなってノンレム睡眠で終わる一周期が、約90分ごとに繰り返されます。また、起きている間でも暇なときには、とても眠い時間帯があるかと思えば、それを乗り切ると頭がスッキリするという経験をします。これもウルトラディアンリズムによるものです。

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