「貧血」と一致するもの

「水分不足による血液のドロドロを防ぐために重要なことは、2点あります。夜寝る前に水を摂ること。そして、入浴前後に水を摂ることです。「本当は、寝ている間に少しずつ飲むというのが一番いいのですが、そうはいかないので、就寝前に1杯の水を飲むことを生活習慣にしてほしいと思います。

特に40歳以上の人にとっては脳梗塞や心筋梗塞を予防する、非常に重要で効果的な」万法のひとつと言えるでしょう。

40歳代以上の肥満体なら寝る前にコップ2杯の活泉水を飲む

また、水を飲むことは、入浴中・入浴後の梗塞の発作や立ちくらみを予防するのにも効果的です。「お風呂に入る前に、コップ1杯の水を飲むようにします。入浴中に汗をかくのですから、当然に出た後も、また1杯飲むようにします。

入浴には血液をドロドロにする要素がたくさん隠れています。お湯に入って汗をかくと、体内の水分が失われて脱水症状に陥りやすくなります。体内の水分が少なくなって血液が濃くなると、血栓ができやすくなります。その上、熱いお湯はプラスミノゲンという血栓を溶かす物質を減らしてしまいます。

特に冬場はただでさえ血管が収縮して血圧が高くなるところに、これだけの悪条件が重ってしまうのです。また、入浴には、発汗作用と同時に利尿作用も働きます。浴槽に座った姿勢で肩までつかると、下半身の血液が心臓のほうへ押し上げられます。

右心房には血液の量を調整するセンサーがあるのだが、入浴によって通常時より右心房に血液が多く戻ってくると、右心房は血液が余分にあると判断し、ホルモンを出して腎臓に働きかけます。腎臓はそれを受けて、血液の量を少しでも減らそうと、血管内の水分を濾し取って尿として膀胱へ押し出すのです。そのくり返しだけで、コップ1~2杯の水分が失われます。

しかも、この状態でお風呂から立ち上がると、重力の関係で血液が下肢へと下がり、血液が乏しくなってしまいます。その結果、頭のほうに血液が少なくなってしまい、脳貧血を起こして、いわゆる立ちくらみの状態になるのです。脳貧血を起した場合の処置は、まず横にして頭に血液がいきわたるようにし、水を十分に飲ませるということが大切です。

こういった水分補給に適するのはどのような飲料なのだろうか。飲みすぎるとよくないのはスポーツ飲料です。糖分・塩分が含まれているため、特に中高年以上の人がわざわざ過剰に摂る必要はありません。ビールもまた利尿作用があるので、水分の補給にはなりません。と、単に水分が多いということだけではダメだと指摘します。

最も適しているのはただの水です。衛生的でさえあればどんな水でもかまいません。水は飲みすぎて悪いということはありませんので、多めに摂るようにしてほしいと思います。体が冷えやすい人は、常温、特に冷えを感じなければ、冷水でもいいでしょう。

貧血か、低血圧か、女性の立ちくらみ

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立ち上がったとたんに、目の前が真っ暗になり意識が遠のいて、とりあえず手近な物に必死でしがみつく...。ほとんどの若い女性はこのようないわゆる立ちくらみ症状を経験しているはずです。そのとき、たいていの人は「自分は貧血気味だから」「低血圧だから」と、どちらかの一言で片付けてしまっていませんか?

しかし、同意語のように使われている貧血と低血圧をきちんと区別している女性は、ごくごく少数です。両方とも、血液によって酸素や栄養が体にうまくまわらないことにより起こる症状なので、素人には間違いやすいこともあります。しかし、本当は低血圧と貧血では対処の仕方も異なります。

まず最初に両者の違いを明確にしておかなければいけません。

まず、貧血についてですが、一言でいえば、何らかの原因で体内への酸素を供給する能力が低下している状態です。。立ちくらみは俗に「脳貧血」ともいわれますが、これは正確には「起立性低血圧」とよばれるものがほとんどです。若い女性の2人に1人は貧血予備軍です。。これらの人のほとんどが鉄欠乏性貧血といわれるものです。鉄欠乏性貧血についてはこちら

つまり、赤血球中の鉄を主成分とするタンパク質のヘモグロビンは体内に酸素を供給する役目をもちますが、その量が基準値以下になり、酸素や栄養をうまく体内に運搬できないのです。女性の場合、毎月月経で出血することにより大量の鉄分を失うことになります。ただでさえ鉄分を失いやすい状態なのに、ダイエットをしたりして十分な鉄分を補給できないから、よけい貧血が加速されることになります。貧血がひどくなれば、肌や髪、爪と美容上にも重大な弊害となります。

しかし、鉄欠乏性貧血は鉄分を補給すれば解決します。ホウレン草や大豆などの植物性のものや、レバーなどの肉類をビタミンCとともにとるようにします。鉄製の調理器具を使うのもひとつの手です。

一方、低血圧とは文字通り最高血圧と最低血圧がともに低い状態です。血圧が低いために血行が悪く体に酸素と栄養が十分に行き渡らないのです。
そうすると症状として「だるい」「疲れやすい」などになります。

血圧が低いのは女性ホルモンの影響と考えられ、この症状も若い女性に多い症状です。ある程度は体質的なことであり、薬による治療を必要とするほどの病的症状の人は少ないので、バランスのとれた食事や運動などの生活習慣を改善することで治るケースが多いのです。つまり貧血は血液の成分そのものに問題があり、一方、低血圧は、血液の成分はともかく、血液を送りだす力が弱くて体中にうまく栄養分や酸素を運ぶことができない状態です。

貧血と低血圧が同時に起こる場合もあり、俗に「脳貧血」ともいわれることからこれら2つの症状は、混同されている場合が多いようです。だから、低血圧の人がいくらレバーを食べてもよくならないし、鉄欠乏性貧血の人が低血圧のための薬をのんでも改善しません。

いずれも「体がだるい」「疲れやすい」などの症状が起こるので、検査をしてどのような原因で起こっているのかをつきとめた上で治療しないといつまでたっても改善しません。貧血も低血圧も簡単な血液検査や、血圧測定によって判明するので難しくはありません。どちらの場合であっても、偏食をせずに、三食、バランスのよい食事をすることや、適度な運動をするという生活習慣を身につけることにより、症状の改善がみられることが多い。まず、自分の生活習慣を見直すことから始めるのがいいでしょう。