トマトのうまみ成分が発酵でギャバになる
トマトに含まれているギャバは、同じアミノ酸 の仲間であるグルタミン酸から作られます。トマトは夏が旬ですがこの時期のトマトは、うまみ成分であるグルタミン酸も豊富に含んでいるため、これを利用して生のトマトよりもギヤバが多い発酵トマトを手作りするといいでしょう。
発酵トマトを手作りするのに必要な材料は、トマトのほかに、砂糖・塩・コショウなどの調味料(バジルやクローブなどのハーブを加えてもおいしくなります。)、それに黒酢です。
黒酢は、玄米から作られた酢を長期間熟成させた米酢の一種で、ふつうの酢よりも乳酸菌やアミノ酸、クエン酸(有機化合物の一種)などの有効成分を多く含んでいます。こちらによると傷ついた細胞を取り除く効果もあるようです。
そのため、トマトのグルタミン酸を発酵させる乳酸菌の働きとともにアミノ酸の血流促進作用やクエン酸の疲労回復作用など、黒酢そのものの健康効果も期待できるのです。
発酵トマトの作り方は簡単で、まず砂糖・塩・コショウなどの調味料をまぜて沸騰させた湯を冷まし、そこに切り分けたトマトを加えます。ここで使うトマトは、一般的な中玉のトマトでもミニトマトでもかまいませんが、できるだけ赤く熟したものを選んでください。色が濃いトマトほど、グルタミン酸などの有効成分も多くなります。そして、最後に黒酢を入れたら、5~6時間ほど漬け込めばでき上がりです
夏場は冷蔵庫に保存して翌日までに食べきる
発酵トマトを作るときは、次のことに注意してください。
第1に、夏場はトマトの入った容器を冷蔵庫に入れて、庫内で発酵させること。常温の環境に長時間置くと、雑菌の繁殖する恐れがあるからです。
第2に、発酵トマトは冷蔵庫で保管し、夏場は翌日まで、それ以外の季節も3日以内に食べきるようにしましょう。
発酵トマトを食べる量の目安は、中玉のトマトの場合は1日に1個、ミニトマトの場合は10個程度です。また、日ごろからストレスや疲労感が強い人、血圧が高めの人は、1日に3食とも発酵トマトをとるようにして、中玉のトマトなら1.5~2個が目安になります。
ほどよく酸味が効いた発酵トマトは、暑さで夏パテや食欲不振に陥りやすいこの季節にぴつたりの食品です。料理の副菜やおやつに活用して、みなさんの健康増進に役立ててください。
発酵トマトの作り方
- トマト(3個)・黒酢(200ml)・A:水(150ml)・砂糖(大さじ2分の1)・塩(小さじ2分の1)・こしょう(適量)を用意。
- 鍋にAを入れて沸騰させ砂糖と塩が溶けたら火を止めてよく冷ましてから広口のビンに入れる
- トマトのへたを取り水洗いして適当な大きさに切る。そして切ったトマトを2のビンに移す。
- ビンに黒酢を注いでよくまぜたら、ビンのふたをしめる。冷蔵庫で6時間漬けたらできあがり
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