ガンは、治療から予防の時代に次ぎのステージに

低分子モズクエキスフコイダンを採用した理由

漢方を専門として日常の診療を行っています。そのため健康食品を治療に用いることに対しては抵抗がありません。従来、アトピー性皮膚炎とガンの患者さんに対して漠万薬はもちろん、何種類かの健康食品を使ってきました。そのなかでメシマコプとAHCCは今も数人のガン患者さんに使っています。

昨年、旧い友人を通じて低分子モズクエキスフコイダンという健康食品を知り、たまたま希望するガンの患者さんがおられたため、低分子モズクエキスフコイダンをガンの治療に使うことになりました。その後も数人のガン患者さんが自ら希望して低分子モズクエキスフコイダンを飲んでおられます。

今のところ完治した例はありませんが、過半数が予想よりも良い経過をたどっています。その後、先の友人とは別の友人から低分子モズクエキスフコイダンの開発を主導し、現在もその研究を続けておられる研究者を紹介されるという奇縁がありました。その先生から数時間を割いていただいて、直接に話を伺うという幸運に恵まれたことによって、ますます自信をもって低分子モズクエキスフコイダンを勧めることができる心境になっています。

いまのところ、低分子モズクエキスフコイダンはもっばらガンの治療に使用している関係で、免疫強化作用とアポトーシス誘導作用とに関心が限られています。過去に使ってきた数種類の健康食品も、あるいは漢方薬も、その抗ガン作用は免疫機構の増強によると説明されています。低分子モズクエキスフコイダンに関しては、それに加えてガン細胞をアポトーシスに導く働きがあるといわれています。

正常な細胞はそれぞれの寿命をもっており、ときが来れば静かに消えてゆき、新しい細胞に後を譲ります。この、あらかじめプログラムされた細胞死をアポトーシスといいます。ガン細胞は、アポトーシスの機能を失った細胞です。ところが低分子モズクエキスフコイダンには、ガン細胞にアポトーシスの機能を回復させる働きがあるというのです。この点には、大いに関心を持たざるを得ません。低分子モズクエキスフコイダンには、糖尿病を改善させる、高脂血症に有効である、高血圧症にも効果がある、アレルギー反応を和らげるなどという効能もあるようです。が、それらの病気に低分子モズクエキスフコイダンを用いることは費用の点では推奨するわけにはいかないでしょう。それは通常の治療の方がはるかに安上がりであるからです

。しかし副作用などの事情で通常の治療がうまくいかない患者さんにとっては1つの選択肢になるかもしれません。また、日本ではいまのところ患者数の急増という事態には至っていませんが、世界的には蔓延が大きな問題になっているエイズに対しても、低分子モズクエキスフコイダンが有効であることが報告されています。将来的な展望として、このことにも少々興味をもっています。

現在は、もっぱらガンの治療に使っています。その多くは治療の手立てないと宣告された末期の患者さんです。例外的に1人だけ転移が認められず、手術したほうがよいと考える状態で手術を拒否して、低分子モズクエキスフコイダンを飲まれている患者さんがおられます。この方が引き続きフコイダンを飲まれて、その経過がよければ、私にとってガン患者さんたちに低分子モズクエキスフコイダン療法を勧めることに弾みがつくでしょう。

治療に使うのは当然ですが、さらに範囲を広げて、ガン予防のために低分子モズクエキスフコイダンを飲むことが勧められてもよいでしょう。この場合、服用量は少量でよいはずです。ガンの予防に有効であるということを証明するのには、最低十年の時間がかかりますし、それに要する費用も膨大なものになるでしょうが、ぜひとも専門の研究者による研究を期待したいものです。

低分子モズクエキスフコイダン療法の将来性

フコイダンの原料は海藻です。現在供給されている製品はモズク、コンプなどを原料としてつくられています。原料によって効果が違うのか、それともあまり差がないのか、これはまだはっきりしていないようです。原料についての研究が進めば、より効果の高い製品が生まれるかもしれません。あるいは、もっと安く供給できる可能性もあるでしょう。私の使っている低分子モズクエキスフコイダンをはじめ、同じフコイダンという名前でも、さまざまな製法で、さまざまな分子量の製品が供給されています。

どういう製法で、どのような分子量に加工したフコイダンがより強力な効果をもつのか、これもいまのところ決着がついていない課題です。さらに他の何かと組み合わせれば効果が大きくなるということも考えられます。現在それぞれメーカーが思いつきの組み合わせで製品化をしています。また治療者がそれぞれに工夫をこらしています。しかし、そのようなやり方では、科学的な結論に到達できません。腰をすえて研究に取り組む専門家がほしいところです。