副作用のない食品なら穏やかな治療になる

患者さんの話を良く聞き、治療の指針を示すのが医師

ずっと感じていたのは「患者さんの心と体に優しい医療』を実践したいということでした。極端な例ですが、患者さんが自分の病気についてたずねても、医師は「私のいうことを問いていればいい」という態度を取ったり、こういう健康食品を食べてみたいというと、「私の治療方針に逆らってそんなものを食べるなら、病院にくるな」という対応をするのです。

患者さんは、医師になにかいったり問いたりすると、『怒られる』、『恐い』というイメージを与えられるのです。私はそのような医師と患者さんの関係を、おかしいと思っていました。医師は知識があり、患者さんは知識がないから、患者さんは医師のいうとおりにすればいいという時代ではありません。こういう治療をしたいという患者さんの話を良く開き、できるだけ患者さんの意向に沿いながら、医師としての一線を大切にして指針を示す。そのよぅな医師と患者さんとの関係が重要だと私は考えています。

低分子モズクエキスフコイダンの3つの力に期待

もともと、ガン患者の治療に免疫力を向上し、優れた抗酸化力を発揮するEM-Ⅹという健康補助食品を使っていました。それは確かに良いのですが、ガン細胞を直接的にたたくという作用はあまり強くありません。そこに物足りなさを感じていたところ、低分子モズクエキスフコイダンに出会ったのです。低分子モズクエキスフコイダンは

  1. ガン細胞をアポトーシスさせる
  2. 免疫を賦活させさる
  3. ンの血管新生を抑制するという

3 つの大きなパワーをもっています。私はこの3つの作用に着目して低分子モズクエキスフコイダンを使うようになりました。これまでに初期ガンから末期ガンまで100名以上のガン患者さんに使用して、手応えを感じています。使い方は低分子モズクエキスフコイダンを単独で使うことも有効です。

また手術、抗ガン剤、放射線治療に合わせて使うことも非常に有効で、低分子モズクエキスフコイダンを治療に加えると副作用を軽減できるのです。私は可能な限り併用することを基本としています。さらに患者さんの状況をみて、低分子モズクエキスフコイダン単独であったり、核酸やEM- Ⅹと組み合わせたりの使用方法で治療に当たっています。患者さんの状況、血液生化学検査などのデータ、経過を知った上で、オーダーメイドで治療するのです。とくに腫瘍マーカーやN K細胞活性など血液検査の結果を重要視しています。

なぜ効いたのかを解明する研究の流れを作りたい

医学は、確かに心の占める分野も大きいものがありますが、やはり基本は科学です。私たち医師は科学者なのです。ですからこういうふうにすればこぅいう結果になるだろうと常に、予測しているのです。原因と結果に則って研究し、治療を進めることが大切なのです。

EBM (根拠に基づいた医療)が重要なのです。ただ、健康食品に関してはエビデンスが出にくいので、違った意味での根拠を重要視することが大切ではないでしょうか。ガンは大変に複雑な要因で起こるものです。たとえば同じ肺にできたガンでもその種類はさまざまです。その人の遺伝的素因もあります。ですから人によって効きの良い人とそうでない人が出てきます。効きの良くない人ばかりが重なると、現代医学ではこれは効かないと評価されてしまいます。

しかし10人中1人でも2人でも助かるということがあるのなら、なぜその健康食品が効いたのかを研究する必要があると私は考えます。劫% の人がなぜ効いたのかを解明する研究の流れをつくりたいと思っているのです。そのために科学データを積み重ねているところです。

予防への期待も大きい

日本は、これから団塊の世代の人たちがどんどん高齢化していきます。それに伴ってガン患者もさらに増えるでしょう。ガンを早く見つけて、早く治療することが原則になれば、治癒できる患者さんも多くなります。また、私たちの体には毎日3000個から50 00個のガン細胞が発生しています。それが免疫機構の監視の目をくぐり抜けて、目に見えるような大きさになるのには10年以上の歳月がかかります。ですから、ガン細胞が大きくならないように免疫機構がしっかりと働くようにすることが重要です。

また低分子モズクエキスフコイダンによって、発生したガン細胞のアポトーシス(自殺) を誘導すればいいのです。ですから、日常生活に低分子モズクエキスフコイダンを取り入れれば、ガンに対する予防という意味でも大きな意義があると思います。

また、低分子モズクエキスフコイダンはガンだけでなく高血圧、高脂血症、糖尿病などに関しても有効である可能性が高いので、病気にならない体づくりのために役立てていただきたいです。たとえば肺ガンに対する薬にイレッサがあります。副作用で何人もの方が亡くなり、欧米では医菅冒しての認可が取り消されています。

しかし、東洋人には有効だということで、日本では認可されています。遺伝的にイレッサが効く人、効かない人がいるように、健康食品にも同様のことがあります。とくに食品は微妙で、食品と薬の食べ合わせはほとんど無限だといってもいいでしょう。本来はそこまで追求しなければならないことだと私は考えています。ですから、低分子モズクエキスフコイダンと遺伝子の研究が進むことを期待しています。私の臨床経験では、低分子モズクエキスフコイダンが効きやすいガンには肺ガン、肝臓ガン、乳ガン、大腸ガンなどがあります。効きにくいガンには胆のうガン、膵臓ガンなどがあり、その場合は低分子モズクエキスフコイダン、EM-Xをメインに核酸をプラスするなどの工夫が重要になります。

医学は、科学が発達する以前は、現代でいう代替医療でした。薬草などを煎じて飲ませるなどが中心で、そこからだんだん発達してきました。ところが現代西洋医学は科学なのです。原因があって、結果がある。再現性があるかが重要なのです。ある病気の人にある治療方法をほどこして治ったとします。その治療方法が同じ病気の他の人たちにも8割、9割効くことを重要視して考えるのが現代西洋医学なのです。原因を究明して、診断し、診断が付けば、それに対して決まっている治療方法で対処していきます。

しかし、東洋医学の考え方はそうではありません。原因と結果を考察するよりも、その患者さんを苦しめている症状を取ることを第1にするのです。最近は、とくに難病が多くなっていて、その診断は非常に難しいものがあります。ですから診断にばかりこだわっていると、診断が付かなければ治療ができないというようなことにもなってきて、治療が遅れてしまいます。臨床の現場では診断より判断が大切だと思うのです。

川で溺れている子供がいたら、助けることを最優先にしなければなりません。現代西洋医学にも良い点がたくさんあります。急性の病気、たとえば急性の肺炎などは抗生物質が非常に良く効きます。これは東洋医学ではできないことです。ですから一番良いのは、東洋医学と西洋医学を融合させ、さらにそれを補完する形で代替医療を組み入れることです。それが医療の理想の形だと私は思います。

混合診療に関してはさまざまな意見がありますが、少なくともガンなど難114病に関しては、可能性のある治療方法があれば、それを受けられるようにするべきだと私は思っています。ある健康食品で10人のうち、2人助かるのであれば、その健康食品を使った治療を組み入れればいいのです。とくに既存の治療方法では難しい進行ガンの患者さんは、助かるためにあらゆる可能性を試したいと願うのは当然です。そのような患者さんを励まし、サポートして勇気を与えて差し上げること。それが医師の務めなのです。

ストレスを取り去り、副交感神経を有意にしてNK細胞、NKT細胞、キラーT細胞などガンと闘う細胞を活性化することです。笑いを治療に取り入れる、音楽療法を取り入れるなども免疫力を高めてくれます。現代西洋医学の枠組みでは捉えきれない、これらの療法や低分子モズクエキスフコイダンなどの健康食品を取り入れて、カバーしていく重要性について、多くの人が気づきはじめています。

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