悪玉コレステロールが下がって動脈にも血流が回復 どっさりきのこでレシピ100種類考案

薬のかわりに食事の改善

夫に脳梗塞の症状が現れたのは、18年ほど前のことでした。食事をしているときに、突然はしをポロッと落とし、ろれつが回らなくなってしまったのです。

症状はすぐに消えましたが、病院で検査を受けたところ、一過性脳虚血発作だと言われました。そのときの検査の画像を見ると、脳の血管が糸のように細くなっていました。医師から予防のために、2つの治療を提示されました。1つは血液をサラサラにする薬を飲むこと。

もう1つは、脳の血管を広げる手術をすることです。夫は薬をいやがりました。毎日薬を飲むのはストレスになつて、よけい体に悪いと言い張るのです。

脳の手術にも二の足を踏んでおり、半年ほど迷った末に断りました。薬も飲まない、手術もしないということなら、今までの生活習慣を見直すしかありません。

それまでの夫は、タバコを吸い、お酒も飲んで、夜遅い時間に食事をしていました。しかも、肉や卵や乳製品など、自分の好きなものばかり食べていました。

私は、薬を飲まないことの交換条件に、お酒とタバコをやめ、それまでの食事を改めるよう掟案しました。そして、食材の栄養などを独学で勉強して、夫の食事改善に取り組んだのです。その食事の中心になったのが、キノコでした。

キノコには、コレステロール値を下げる作用をはじめ、さまざまな健康効果があります。ところが、日持ちが悪く、たくさん買ってもすぐに色が悪くなってしまいます。そこで、私は新鮮なうちに水煮にして、保存することにしました。

キノコの水煮は、マイタケ、エリンギ、シイタケ、シメジを同量の水で煮たものです。それを汁ごとクッパ一に入れて冷蔵庫で保存し、毎日、毎食、必ず料理に使いました。定番メニューは、キノコをトッピングしたサラダ、キノコ入りみそ汁やうどんです。

汁物はキノコの煮汁をスープに使い、ほかの野菜もたっぷり入れます。そのほか、キノコパスタ、キノコ焼き肉、キノコカレーなど100種類くらいメニューはあります。

どの料理も、なるべく調味料を使わず、野菜の味を生かしました。また、付け合わせにするとキノコだけ残すので、好きな肉と一緒にはしでつまんで食べられる料理にしました。

夫はそれまでキノコをあまり食べませんでしたが、薬だと思って食べてもらうようにしたのです。

太い血管にも血液が

こうしてキノコを食べ始めてから、気になっていたコレステロールの数値が劇的に改善しました。3ヶ月後の検査では、総コレステロール値は284mg/dlから252mg/dlに、LDLコレステロール値は164mg/dlから132mg/dlになり、半年後には稔コレステロール値も正常値に入りました。

医師から、「何か薬を飲んでいるのですか」と聞かれましたが、「薬は飲んでいません。食事を変えました」と答えましたが、信用できないといった様子でした。それくらい効果があったのです。夫は体格がよいほうでしたが、体重も徐々に減っていきました。脳梗塞を起こした頃は75kg(身長175cm)ありましたが、なんと2年ほどで68kgになりました。

おなか周りもスッキリして、同年配の人たちよりずっと若々しくなりました。また驚いたのは、血管の状態まで変化していたことです。

10年ほど前にMRIを撮ったら、糸のように細かった血管は完全に死んでいて、太い血管に血流が迂回していました。これでもう細くなった血管が詰まる心配はないそうですが、医師はしきりに首を傾げていました。血液検査の結果もずっとよく、検査も年に1度になりました。

病院が嫌いな夫は、「もう病院に行く必要はない」と言っていますが、自分の健康管理のためにも、検査だけは受けてほしいと思っています。食事を変えてから、夫も私もとても健康になりました。病気になっても、医師だけに頼らず自分の力で改善できる。それがわかって自信もつきました。

脳梗塞の再発予防にもキノコを活用できる

肥満やコレステロール値の上昇は、脳梗塞のリスクを高めます。キノコ類は、これらの改善効果を持つ食物繊維をたっぷり含むので、脳梗塞対策に最適です。

ですから、ご主人の脳梗塞の再発予防に、キノコ類を活用した食生活を送っている篠塚さんは賢明です。「食は薬なり」という言葉がありますが、まさにそれを実践されています。

もちろん、キノコさえとっていればよいのではなく、季節の野菜をはじめ、多種類の食品と組み合わせることが大切です。奥様は、キノコのレシピ本が作れそうな100種類ものメニューを考案され、偏りない健康的な食事を作られている点もご立派です。医師にも驚かれるほど効果的なキノコを活かした食生活を、ぜひお続けください。

「どっさりきのこ」なら12種類のキノコがたっぷり

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