脳内視力と眼球視力を同時に鍛える

脳を鍛えることで視力が向上する

最近は、大人が楽しむぬり絵がブームです。こめぬり絵を使って視力を改善させる、「目がよくなる魔法のぬり絵 [ 日比野佐和子 ]」、これは眼科的発想ではなく、能力開発という視点から考え出されました。

視力というと、つい目の機能ばかりに関心がいきがちです。しかし、物を見るとき、目だけでなく脳も使っています。日で見たものは脳に送られて電気信号に変わり、1度分解されます。それが再合成されて、意識というスクリーンに映し出された映像を、私たちは見ているのです。

脳で作られた映像は、記憶としてインプットされます。そして次に物を見たとき、脳は瞬時にその記憶と照合して物を知覚します。この一連の脳の機能を、のうないしりよく「脳内視力」といいます。

ですから、物がハッキリ見えるためには、眼球を通して見える視力(眼球視力) と、脳の中で処理される脳内視力の両方がよくなければなりません。視力回復ぬり絵は、その両方を鍛えることができるのです。

では、なぜぬり絵が視力改善に有効なのか、眼球視力と脳内視力に分けて考えてみます。

まず眼球視力ですが、眼球を通して物をハッキリ見るために、次の3種類の筋肉が使われすいしようたいます。1つは水晶体の厚さをコントロールする毛様体筋です。この筋肉を使って合わせます。

2つめは、瞳孔を調整する光彩筋です。これで光の量を調節して、輪郭がハッキリと見えるようになります。

脳の若返りはこちらにも参考になるトレーニングが紹介されています。疲れ目がひどい場合はアサイーベリーがおすすめです。

3つめが眼球を動かす眼筋です。眼球には6つの眼筋がついており、上下、左右、ななめに自在に目を動かすことができます。この筋肉の使われ方に偏りがあると、眼球がたわんで二重焦点になってしまいます。

ぬり絵は使い方によって、これらの3種類の筋肉を鍛えることができるのです。

一方、脳内視力はどうでしょうか。目から入った情報は脳で瞬時に過去の記憶と照合され、映像化されます。この脳内視力を鮮明にするには、色や形の記憶が大事です。

映像は、色と形でできています。したがって脳で映像を作るには、色と形を記憶していなければなりません。脳は、記憶してあるものしか使えないからです。しかし私たちは、言葉の記憶の蓄積はあっても、色や形の蓄積はあまりありません。色や形を覚えてこなかったからです。

たとえば「赤」といっても、いろいろな赤があります。大多数の人はその識別ができず、ひとまとめに「アカ」と呼んでいます。けれども画家のように色を学んできた人は、赤の細かい違いを区別し、再現できます。色を記憶しているからです。

この、色の記憶がある人とない人とでは、脳内視力に大きな差が出てきます。覚えている色が少ないと、映像化する能力も低下してしまうのです。形についても、同じことがいえます。

色や形を意識する

そこで登場するのが、ぬり絵です。ぬり絵も映像の1 つであり、ここに色をぬることで色と形を覚えることができます。

色と形を記憶するには、それを分解して合成する能力が必要です。包も形も、いくつかの基本に分解され、それが再合成されたものだからです。ぬり絵はその分解・合成する能力を鍛えて、色や形を記憶するのに役立つのです。

脳内視力をアップさせる

赤・青・黄色(色の三原色)、赤・青・緑(光の三原色) のなかから色を選ぶと、より脳がクリアに色を感知し、脳内視力を刺激します。

眼球視力をアップさせる

塗り絵をしながら色鉛筆の先に視線を集中させたあと、遠く(窓の景色や壁のカレンダーなど) を見ます。同じ距離ばかり見続けると、毛様体筋が緊張して硬くなってしまいますが、このトレーニングで毛様体筋の緊張をほぐします。