目にいい食材といえば、おなじみのブルーベリーですが、最近は、アントシアニンがブルーベリーよりも多いという アサイーベリーに注目が集まります。
アントシアニンは、植物に存在する色素の一種で、特に赤紫色や青紫色の色をもたらします。これは目においても重要な役割を果たすことが知られています。
アントシアニンには、目の健康維持や視力改善、抗酸化作用による老化防止など、さまざまな効果が期待されています。
具体的には、アントシアニンが目に及ぼすと考えられるいくつかの効果や健康への利点をまとめると、主に以下の 3点になります。
視力保護: アントシアニンは目の組織を保護し、視力の維持に寄与する可能性があります。特に、加齢に伴う視力の低下を遅らせる助けになるとされています。
抗酸化作用: アントシアニンは強力な抗酸化作用を持っており、目の組織を酸化ストレスから守り、網膜の健康を促進する可能性があります。
網膜の血流促進: アントシアニンは血管を拡張し、血流を改善する助けになる可能性があり、これが網膜への血液供給を向上させ、視覚に対する利益をもたらすことが期待されています。
アントシアニンを摂取するためには、アサイベリー、ブルーベリーやイチゴ、ブラックベリー、ブラックカラント、赤ぶどう、さくらんぼなどの赤や青い色を持つフルーツや野菜が良い摂取源となります。それによって、目の健康を促進し、視力をサポートすることが期待されます。
1. 偏った食生活
アントシアニンは、特定の食品にしか含まれていないため、偏った食生活を送っていると不足しやすくなります。特に、野菜や果物をあまり食べていない人は、アントシアニンが不足している可能性大です
2. 加齢
年齢とともに、アントシアニンの吸収率が低下します。アントシアニンが不足しやすくなります。目の症状がではじめるのも以前は40歳代以降の方が多かったのですが、最近は、20歳代でも目の疲れを感じている人が増えています。視力低下のトラブルをはじめとして白内障などの眼病も、低年齢化が加速しています。
3. 紫外線
紫外線は、アントシアニンの分解を促進します。そのため、紫外線を多く浴びる人は、アントシアニンが不足しやすくなります。
アントシアニンが不足すると、目の疲労や視力低下、老化などの症状が現れる可能性があります。アントシアニンを積極的に摂取することで、これらの症状を予防したり、改善したりすることができます。 アントシアニンを多く含む食品としては、以下のようなものがあります。濃い紫色が特徴です。
これらの食品を、毎日意識的に摂取するようにしましょう。
目に重要な働きをするアントシアニンが加齢により減少していることに加えて現代人の目はさまざまな要因により疲れ、そして視力が低下しています。
現代人の目が疲れる理由はいくつかあります。パソコン作業やスマートフォンの使用など、近くを長時間見続けることで眼疲労が生じます。
調節過多による毛様体筋の疲労:
老眼:
スマホ老眼:
このように現代人の目はアントシアニンの減少だけでなく疲れる原因がいくつもあるのです。
アサイーベリーは、アマゾン雨林地域原産の小さな紫色の実を持つアサイーパームの果実です。これはブラジルなどの南米諸国で一般的に見られ、健康食品やスーパーフードとして知られています。
アサイーベリーは、特に抗酸化物質の含有量が高いことで知られており、これは細胞を酸化ストレスから保護するのに役立ち、健康維持に寄与する可能性があります。
この濃い紫色でアントシアニンがたっっぷりの果物は、栄養素が豊富で、体に良い効果がいくつかあります。特に目に対する効果大ですので、摂取したいのですが、生のアサイーベリーを手に入れることはかなり困難ですから サプリメントなどで摂取することになります。
さまざまなアサイーベリー サプリが販売されていますが、ふくふく本舗 アサイベリー プラチナアイ がおすすめです。
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眼科医も目を非常に酷使する仕事です。疲れ目で来院する患者さんの目を見る際にあまり疲労が溜まった目で診察をしたら誤診断の可能性もあります。
診察中はライトを落とし、真っ暗な中で仕事をしますから、視力が落ちやすい。また顕微鏡をのぞくときは、まばたきの回数がへるので、目が乾いて充血します。
そこに加えて私は軽い外斜位があり、10年前から老眼も感じていました。
外斜位というのは、遮へいテスト(片目をおおって物を見るテスト) をしたときに、おおった側の瞳が外側にずれる症状をいいます。おおいを取るとまっすぐ向くのでそれほど問題はないのですが、近い物を見るときに外斜位のあるほうの目に負担がかかります。
そこに老眼が重なると、さらに目が疲れやすくなります。目の疲れには、一晩眠れば取れる生理的な疲れと、その程度では取れない重度の疲れがあります。この重度の目の疲れが、眼精疲労です。
パソコンや携帯電話、ゲーム機などを日常的に使うようになって、眼精疲労を訴える患者さんがとても多くなりました。30~40代を中心に、眼精疲労で来院される人が増えています。
眼精疲労の陰には、目の病気や体の病気が隠れていることもありますが、それ以外にも近視や老眼などの調節障害、メガきようせいネ・コンタクトの矯正不良、目の使いすぎ、ストレスなど、さまざまなことが原因になっています。
たかが目の疲れと思われがちですが、眼精疲労になるとそう簡単には改善しません。症状も、目だけでなく全身に及んできます。目が痛い、まぶしい、ショボショボする、涙が出る、かすむといった目の症状はもちろんのこと、頭痛、肩こり、集中力の低下などがあったら、眼精疲労を疑うといいでしょう。
こうした不快な症状があると、QOL (生活の質) も低下してしまいます。私たちが得ている情報の8割は目から入ってくるといわれていますが、眼精疲労があると新開や本を読むのもおっくうになってきます。人によっては外への関心が薄れ、生活全般に意欲の低下が見られることもあります。
そこで日ごろから、目の疲れをためないケアが必要になってきます。
「医者の不養生」にならないように、眼精疲労対策とて眼筋ストレッチを日課にしています。これは、目のまわりの硬くなった筋肉をほぐして、目の疲れを取るストレッチです。目のまわりにはたくさんの筋肉があります。その中で、眼球を動かしているのは4 つの直筋( 上直筋・下直筋・外直筋・内直筋) と、2 つの斜筋(上斜筋・下斜筋) です。
また視力の調節は、水晶体のも、上下についているチン小帯や毛様体筋によってコントロールされています。
いつも近くばかり見ていたり、同じ日の動きしかしていなかったりすると、これらの筋肉が緊張して硬くなり、衰えてきます。そこで、目の調節力が低下し、疲れやすくなるのです。
私は必ず1日2回、朝の起床時と夜の就寝前に眼筋ストレッチをしています。このストレッチをすると、目の疲れが取れるだけでなく、老眼や近視の予防になります。
パソコン操作のように目を使う仕事をしている人は、1時間作業をしたら5分間休憩をとって、こまめに眼筋ストレッチをするといいでしょう。目を使ったら、すみやかに目の疲れを取る。これが、眼精疲労を予防する基本です。
また即効的に目の疲れを取ってくれるのが、目の温パックです。昔から「温奄法」という目」を温める方法がありましたが、温めることで筋肉がほぐれ、血行がよくなります。そのあとに頭にあるさんちくのツボを刺激すると、さらに目がリラックスします。
]]>ドライアイに悩む方が、いま急増しています。現在、推定で1千万人以上いるといわれています。目のトラブルを抱える人の半数は、ドライアイです。
ドライアイは、目の表面(角膜) が乾燥してしまう病気で、2つのタイプがあります。1 つは、涙が出る量が少ないるいえきために乾燥する涙液減少タイプ。もう1 つは、涙の質が低下するタイプです。
ドライアイのイメージからすると、涙が少なくなって起こってくるように思われがちですが、涙液減少タイプは意外に少なく、患者さんの8 〜9剖は涙の質が低下するタイプです。
では、涙の質の低下とはどのようなものでしょうか?
涙は、単なる水ではありません。涙腺から分泌される水分と、まぶたの縁にあるマイボーム腺から分泌される油が、まじり合って涙液(涙) となります。
まばたきをすると、下にたまっている涙をサーッと引き上げて、目の表面をうるおすしくみになっています。
その場合、油分が十分にミックスされていれば、涙は目の表面に長くのっていることができます。ところが、抽が足りなくなると、それがむずかしくなり、涙そのものは十分にあっても、すぐに日が乾いてしまうことになります。これが、涙の質の低下です。
こうなると、目が疲れやすい、日が充血する、目がゴロゴロする、物がかすんで見える、目が乾いた感じがするといったドライアイの症状が出てくることになります。
疲れ目を訴える人の半数は、こうしたドライアイです。
ドライアイの原因としては、老化や病気、体調不良、ストレス、薬の影響などもありますが、現代のようにドライアイが急増しているのは、環境因子が大きくかかわっていることがあげられるでしょう。
パソコン、携帯、エアコンなどは、涙を蒸発させて、目の乾燥に拍車をかけています。
たとえ涙の質が悪くても、多くの人は普通の生活をしていてもそうした環境因子が加わると、もともと涙の質が悪くてドライアイの傾向のある人では、とたんにやぇきれなくなって、ドライアイのさまざまな症状を訴えるようになるのです。
ですから、ドライアイの症状が気になる場合は、まず眼科でその原因を確かめてもらってください。
それで、環境因子が大きく関係している場合は、次のようなことに気をつけるだけでも、ドライアイを改善したり、予防したりすることが可能です。
まず、任事で一日中、パソコンの画面を見ている人は、モニター装置を視線より低い位置に設置することです。そうすると、目を大きく見開く必要がなくなり、乾燥の予防につながります。モニター調整はこちら。
また、カボック、ゴールドクレスト、アレカヤシ、ベンジャミンなど、葉の大きな観葉植物を部屋に置くと、部屋の湿度が保ちやすくなり、これも目の乾きにいい影響があります。
なかでもおすすめなのは、意識的にまばたきをしたり、上の図のような「まばたき体操」をしたりすることです。
ドライアイになっている人の多くが、パソコンやテレビなどを凝視して、まばたきの回数がへり、目が乾燥しやすくなっています。その状態の改善に役立つのが、まばたき体操です。まばたき1 回は、目薬の点眼・1滴分の効果があるからです。
とくに、目が大きくて、またまばたきが十分にできていない(目が完全に閉じない) 人が、まばたき体操をすると、早ければ1週間ほどで効果が出るでしょう。まばたき体操をすると、涙を1回入れ替えるような感じになります。
また、年配の人は、マイボーム腺が油でつまり、涙の質が低下しがちです。そういう人は、入浴時に蒸しタオルで、閉じたまぶたの上から目を3分ほど、温めてやるといいでしょう。マイボーム腺に固まった油は、約40度(お風呂の温度)とで溶けます。この方法も、ぜひ試してください。
]]>白内障の新型手術についてはこちら。
白内障の症状に効果あり(体験談)
白内障は、老化現象のひとつですから抗加齢食品で症状が改善するケースもあるようです。しかし、白内障の手術の我慢はNG、時期を見て行うにもありますが、適切な時期でオペを行うのがいいでしょう。効果のあったものはやっぱり目にいいといわれるアントシアニンを豊富に含む、ビルベリーやアサイーベリーでした。
]]>白内障で「極小切開法」の手術を受ける場合、心がけてほしいのが手術後のケアです。白内障の手術「極小切開法」はこちら。
もちろん眼科医によるケアもあります。ただ、手術は日帰りや数日の入院で帰宅されることがほとんどのため、ご自身によるセルフケアがとても大切です。
手術がどのように進められるかについては以下のとおりです。
手術することが決まったら、改めて綿密な術前検査と診察を行い、手術日を決めます。
手術の約1週問前に行うもので、医師と看護師および薬剤師が、手術前の注意点などを説明します。
手術の数日前から、目の中の細菌を除去して、目を清潔にすための点眼薬を処方します。以後、この薬を必ず毎日指示どおり点眼するようにしてくださ
手術の約2時間前に来院してもらい、まず手術待合室に。ここで手術をスムーズに行うための点眼や内服、そして体調の管理などを行います。
手術は、点眼による局所麻酔で行われ、痛みはほとんど感じません。水晶体の除去から眼内レンズの挿入、そして、術後処置まで、所要時間は10~20分です。手術が終了したら回復室で休んでもらい、手術後の注意点やお薬の説明をします。
さて、ここからが本題です。手術後の注意点で、最も重要なことは「術後感染」の防止です。眼球の奥のほうには薬剤が人りにくいため、万が一細菌が入って増殖してしまうと、抗生物質がなかなか奥までは効きにくいのです。その結果、眼内に化膿性の炎症が発生して、急激な視力低下や目やに、激しい眼痛などの症状を引き起こすことがまれにあります。手術後の感染を防ぐためには、以下のことを守るようにしてください。
手術前に処方される点眼薬やなんこ、つ軟膏は、必ず医師の指示どおりに使い、目をできるかぎり清潔にした状態で手術を受lナる
手術後に処方される抗菌薬などの点眼薬も、医師の指示どおり使用する。薬の種類は手術後の経過にしたがって変わるので、定期的な受診も不可欠。
とくに感染していなくても、手術直後は目が充血する、ゴロゴロする、涙が出る、目がかすむといった症状が出ることがあります。これは、処方された点限薬を使用し、主治医の定期的な診察を続けることで、数日~2週間ほどで治ります。
ただし、万が一、急激な視力低下や著しい目ヤニ、眼痛などの症状を自覚された場合は、細菌の侵入による化膿性の炎症(術後感染) が発生した可能性もありますので、すぐに主治医に連絡してください。治療が早ければ、抗生物質の注射や硝子体手術などの治療で、炎症が鎮まることも多いのです。
次に感染予防も含めた日常生活上の注意点についてです。手術したばかりの目はまだ弱いので、強くこすったり、何かにぶつけたりしないようにしてください。そのため、手術後数日間は保護メガネをかけるようにします。
テレビや本、新開などは翌日から疲れない程度に見てもかまいません。
手術前に使っていたメガネは度数が合わなくなって使えなくなるケースが多くあります。
ただし、新しいメガネを作るのは視力が回復して落ち着くまでの3週間くらいは待つほうが賢明です。そのさいは主治医の処方にしたがってください。
食事や入浴に関しても気をつけたい点があります。
食事の内容や量はいつもどおりでかまいませんが、お酒やタバコは1週間くらい控えます。
お風呂は、手術の翌日から入っても結構です。ただし、3~4日は熱いお湯や長湯は避けるよ、つにしましょう。
洗顔は2~3日後からできますが、目に水が人らないように注意してください。顔を拭くときには清潔なタオルを使用し、目を強くこすったり不潔にしたりしないようにします。洗髪も、5日間ほどは控えてください(ドライシャンプーや美容院での髪のみの洗髪はけっこうです)
仕事への復帰は早い時期にできますが、個人差もありますので、念のために医師と相談してください。
手術後は、おおむね1週間もすれば通常の生活に戻れますが、化膿止めや炎症を抑える薬の点眼は、医師の指示をきちんと守り、2〜3 カ月程度は続ける必要があります。
]]>適切な時期に適切な方法で治療を受ける。これが、自内障の対策では最も重要です。白内障について詳しくはこちら。
治療はこちらのページで紹介した「極小切開法」による手術が、現在では最良の選択肢となっています。
ここでは適切な時期、つまり、「受診や手術は、どんなタイミングでしたらいいのか」という点です。まず、視力低下に気づいたら、早めの受診が大切です。白内障手術が進歩し、眼内レンズが開ひとみ発される以前の戦前には、「瞳が完全に白くなって見えなくなってから」という悲しい事情がありました。これには理由があって、当時の手術法が、水晶体が成熟するまで待って、大きなかたまりとなってから、丸ごと摘出しなくてはならなかったからです。
このため、白内障の症状が出ても受診を先延ばしにして放置し、手遅れになる方も少なくありませんでした。
しかし、極小切開法が開発された現在では、それはなんの意味もないどころか、さまざまな不利益を患者さんに生じさせるのです。
白内障も放置して症状が進むほど、さまざまな問題が出てきます。視力低下で生活が不自由になることはいうまでもありませんが、それ以外にも急性緑内障や眼内の炎症、斜視などの合併症を呼んだり、慢性緑内障や黄斑変性、眼底出血などの余病を併発するおそれもあります。
また、症状が進めば進むほど手術も難度を増し、通常の症例では発生することの少ない、合併症を起こすリスクも増大します。
白内障の代表的な症状は、「目がかすむ」「まぶしい」です。視覚にふだんと違うこうした異常を感じたら、とにかく早めに受診するようにしたいものです。
白内障になると「細かい文字が読みにくくなる」ことから、老眼と勘違いされる方も少なくありません。この場合は、老眼は近くのものだけぼやけ、眼鏡をかければクリアに見えるようになるのに対し、白内障は全体がぼやけ、メガネでも矯正できないことで区別がつきます。
手術の時期については、担当の医師との相談が前提ですが、一般的には「日常の生活に不自由を感じてきたら適応期」とされています。
現代社会では、生活に必要な情報の約90% 以上もが目(視覚)から取り入れられるといわれています。
たとえば、テレビや新開を快適に見るためには、0.5以上の視力が必要です。また、車を運転される方は、免許の更新に0.7以上の視力が必要になります。
視力が低下すれば、このような生活の具体的な場面でいろいろと不都合が生じてきます。
また、ご高齢者の方はつまずいてケガをする危険性もふえてくるでしょう。
こうなると行動も限定され、毎日が快適にすごせなくなります。その結果、引きこもりになおちいつたり、うつに陥ったりするケースも少なくありません。
同じ手術をするなら、できるだけ、そのような弊害が起こらないうちに、したほうがいいのです。
ただ「生活に不自由を感じる状態」というのは個人差があり、一様でないのも事実です。
仕事や生活のあり方によっては0.7の視力でも手術の時期になる方もいますし、逆にとくにご高齢の方の中には0.3でも生活に不自由をきたさないという場合もあります。
この点についてはご本人の希望や観察経過などを前提に、担当医師との継続的な話し合いが大切になります。
いずれにしても、もはや自内障は「年だから」と不自由をがまんする時代ではありません。
アサイーベリーを毎日続けたら白内障のかすみやまぶしさが消えたアサイーベリーを毎日続けたら白内障のかすみやまぶしさが消えた
]]>よく白内障と緑内障を比較して考える方がいます。そして「緑内障は放置すると怖いが... 」と、相対的に、白内障を軽く考え、放置する方も少なくないようです。
しかし、白内障も決して侮ったりせず、眼科への早期の受診と継続した診療が大切です。実際、日本人が中途失明(矯せい正視力でも0.1以下の社会的失明) する原因としては、その主座を緑内障、糖尿病性網膜症が占めていますが、白内障もいまだ高位にランクされているのです。
かつて、白内障手術が進歩する以前の戦前には、水晶体を丸ごと摘出する手術しか行われず、瞳が完全に白濁するまで待ってから、12ミリもの大きな創口(切り口) を開く手術を行わなければなりませんでした。
その名残でしょう。ご高齢者の中には「白内障は目が見えなくなるまでほうっておいていい」と思っている方もまだいらっしゃいます。
しかし、後述するように、より安全で確実な手術法が開発、確立された現在、この考え方では、さまざまな不利益しかありません。
白内障を放置していると、白濁が進む間に急性の緑内障や眼内の炎症を起こして失明するリスクもあり継続した治療が必須です。
さらに白内障のみでなく、加齢とともに、緑内障や黄斑変性、そして眼底出血といった、より重篤な目の病気を併発することも少なくありません。
また、視力がどんどん落ちることによってQOLが低下し、それが老人性うつや認知症の引き金になることも少なくないのです。
日本での高齢者の調査でも、40代では約40% 、50代では約60% 、70歳を超えると約90% が白内障を持っていると報告されています。いわば年をとれば誰もがそのリスクにさらされるわけで、その意味でも高齢化社会が進む今後、ケアが最優先される目の病気の1つになるでしょう。
白内障の治療には薬物療法と手術があります。ただ、残念ながらいまのところ薬は進行を抑えるだけの効果しかありません。
一方、手術は近年飛躍的に技術革新が進み、いまでは非常にすぐれた手術方法で完治できるまでになっています。
このため、白内障の唯一の根治法として、手術が実施されるわけです。
目の手術と開くと、それだけで尻込みする方がけっこういらっしやいます。痛いのはいや」といった、怖さや不安が先立つのでしょう。でも、昔ならいざ知らず、現在主流となっている柔軟な高品質限内レンズを用いた「極小切開法(MZCS)」では、痛みもまず心配ありません。
極小切開法とは、わずか約にご2ミリほどの創口から濁った水晶体を超音波で細かく分解して吸い出します。その後、同じ創口から新しい水晶体となる柔軟な高品質限内レンズを小さく折りたたんだ状態で挿入し、中で開いて固定する方法です。
12ミリ以上も創口を開き、水晶体を丸ごと取り出していたころに比べれば、安全性や有効性のもまさに隔世の感があります。
極小切開法は、目にやさしい局所麻酔(点眼) で行うので、術中、術後に痛みを伴うことがなく、大半は日帰り手術が可能です。時間も通常10~20分程度で終わります。ただし手術は、その時間の速さを競うのではなく、目の安全を第1に考える確実な手術「スローサージャリー法」が、現在、推奨されています。費用は限内レンズの挿入も含めて健康保険の適用です。
極小切開法による施術は、安全・確実に視力を取り戻してくれるだけではありません。そのことによってもたらされる生活の充足感や健康効果は、はかりしれないものがあるといえるでしょう。
なかでも、注目されているのが老人性うつや認知症に対する改善・予防効果です。高齢の白内障患者さんに、軽度のうつや認知障害の傾向が見られること。それが手術によって視力を回復することで、改善されてくること。こうした事実が、最近の大学病院眼科での研究でも明らかになっています。
ご家族から手術前は引きこもりがちで、うつ状態が多かったのに、術後は笑顔が多くなったことをよくうかがいます。また、食事もいろいろな食べ物の色が鮮やかに見えるようになって、食が進んで健康状態も良好になり、いろいろなことに興味を持つようになったという患者さんも多くいらっしゃいます。
]]>白内障は、カメラでいうレンズの役割をしている、目の中の水晶体が濁ってくる病気です。
原因は、さまざまですが、なかでも老化に伴うものが最も多く、加齢性白内障といいます。白髪や顔のシワ、体力の衰えと同じように、どんな方でも老化とともに、進行していきます。
水晶体の中は、主に水分とたんばく質で構成されています。若くて健康なうちは無色透明で光をよく通しますが、老化などでたんばく質が変性して濁ると、光が通過しにくくなります。くもったレンズでファインダーをのぞくようなもので、光が通過しにくくなったり、乱反射しもして網膜にきちんと像を結ばなくなったりします。
白内障の自覚症状の代表的なものは次のとおりです。
目にこのような異常を感じたら、放置せずに早めに専門医を受診してください。
ところで、昨今はアンチ・エイジング(抗加齢) 医学といって、心身のさまざまな老化現象を遅らせる研究が盛んに進められています。
白内障もいわば老化現象のひとつです。白髪やシワと同様、放置せず、眼科での治療とともに、日ごろの生活習慣の改善や、栄養療法のケアによって、進行をある程度遅らせたり、予防したりすることが大切です。
白内障の引き金となる水晶体のたんばく質が変性する要因としては、加齢とともに、紫外線などによる「活性酸素」の影響も強く指摘されています。
この目と体をサビさせる悪玉物質ともなる活性酸素は、紫外線などの光刺激や喫煙、ストレス、過食や高脂肪食、過度の飲酒などで発生し、眼内の組織の老化に拍車をかけ、水晶体のたんばく質を傷つけて、白内障を進行させてしまいます。
ですから、予防もこれらのリスクを軽減させることが何より大切になります。
目を活性酸素の書から守るたすぐれた栄養食品を日ごろから十分にとることです。
主な抗酸化ビタミンであるビタミンCやE、目に有効な抗酸化色素・カロテノイド類のルテベータイン、アスタキサンチン、βカロテン、リコピンや、ポリフェノール類のアントシアニンなどの継続摂取がすすめられます。
ビタミンC の白内障に対する予防効果が確認されています。報告では、食事からのビタミンC の摂取が最も多いグループは最も少ないグループに比べて、白内障を発症する率が男性で35%、女性では45% も低くなっていました。
ビタミンCは、体内で作るこすいようせいとができないうえに、水溶性なので体内に貯蓄できず、余分なものは体外に排泄されてしまいます。ですから、1日1000ミリグラム以上を目安に、何回かに分けてとるのがコツです。ビタミンCを多く含む食品はレモン、キウイ、リンゴ、ブロッコリー、緑茶など。食品で足りない場合も多いので、サプリメントで補うのもいいでしょう。
また、皮膚が衣服などでおおえるのとは違い、目は常に直接外界に露出しているため、有害光からの保護がとても大切です。紫外線などの有害光対策は、機能カラーレンズを入れた保護メガネを活用するのがすすめられています。
ただし、選ぶさいには、いくつかの注意点があります。紫外線(人間が見える光より波長の短い光・UV) は、波長によってUVA 、UVB 、UVCの3種類に分かれます。
波長の最も短いUVC は、オゾン層の破壊によって、最近は地上まで届くようになった有害紫外線。UVBは、角膜(黒目) へ吸収され、その浴びる量が多いと、角膜炎などの原因になります。
そして、UVAは、角膜を通り抜けて、ほとんどが水晶体で吸収され、水晶体の透明なたんばく質を傷つけます。その傷が蓄積することにより、水晶体を白く濁らせて、白内障を引き起こします。
さらに、可視光線の中でも短波長で高エネルギーの紫青色光は、加齢黄斑変性(見たいところが見えづらくなる病気) の原因となる有害光とされています。
ところが、市販のUVカットレンズのなかには、UVBしかカットされないものが大半で、これでは有害光対策は不十分です。
購入なさるさいには、UVAとUVB の両方をカットし、紫外線透過率が0.1% 以下と表示されたもので、同時に青紫色光もカットする、薄い黄色の機能カラーレンズを入れたサングラスを選んでください。
]]>OA機器やITの普及などの生活環境の変化によって、私たちは便利な反面、大きなストレスにさらされています。その結果、肩こりや頭痛、イライラや不眠などの不快症状に悩まされる人の数も増加を続けています。
私たちは、意志とは関係なく働く自律神経によって、体の機能を調節しています。自律神経には体を活動状態にする交感神経とリラックス状態にする副交感神経があり、普通はこれらがバランスをとることで体の機能をコントロールしています。
ちなみに自律神経のバランスが崩れると自律神経失調症になります。
しかし、常にストレスにさらされていると、交感神経が興奮した状態が続き、血管が収縮して血流が悪くなってしまいます。たとえば肩こりは、肩周辺の血流が悪くなり、筋肉に乳酸などの代謝物質がたまって炎症を起こしている状態です。
目の場合も同様で、自律神経のバランスがくずれると、目を動かす筋肉や、ピントを調節する筋肉など、目の周辺の筋肉の血流が落ち、疲れ目や、疲れ目重症化した眼精疲労など、さまざまな不快症状が現れます。
また緑内障が起こる原因の1つとしても、血流障害が注目されています。
このように目と血流は密接な関係にあり、その血流をコントロールしているのが自律神経なのです。そしてこの自律神経の働きに着目した治療法が星状神経ブロック療法で、さらにこの療法をより安全に、手軽に行えるのが「星状神経節レーザー療法」です。
星状神経節レーザー療法は、特殊な治療器で、組織深達性の高い近赤外線を首にある星状神経節に照射し、その温熱効果で刺激を与える治療法です。
その刺激が、自律神経の働きをコントロールする脳の部位に伝わり、交感神経の興奮状態が緩和されるとともに、目をはじめとする全身の血流量が増加します。このことで、血流がその原因に関係する目の病気や、さまざまな症状の改善、進行抑制に役立つと考えられます。
星状神経節レーザー療法は、近赤外線を照射するため少し熱感がありますが、痛みや副作用はなく、心地よい、安全な治療法といえます。
糖尿病性網膜症はこちら。
35歳のときに視力低下を自覚し、網膜色素変性症と診断されました。網膜色素変性症は、しだいに視野が狭くなっていく進行性の病気です。数年来の頭痛にも悩んでいました。
星状神経節レーザー療法を行つたところ、その夜から頭痛が消失しましたが、照射後5日めから症状が再発。以後、照射して4~5 日は症状がらくになり、照射をやめると症状が再発する経過をくり返しています。現在まで、視野、視力に変化はありません。
この方の場合、「照射した後は頭痛もなく、快眠できる」「視界が明るくなった、見やすくなった」という自覚的症状の改善が見られています。
現在、網膜色素変性症の進行防止のため、週1 ~2 回のペースで星状神経節レーザー療法を続けています。
]]>緑内障に効果的な食品に、カシス(果すぐり)があります。
カシスは、ブルーベリーなどの仲間で、ユキノシタ科フサスグリ亜種に分類される植物。北欧やニュージーランドなど、寒い地方(日本では青森県で栽培)生育しています。欧米では、ジャムやリキュールの材料として用いるだけでなく、民問薬としても人気があります。
なぜカシスに注目したかというと、カシスからきちんとアントシアニン(赤紫色を構成する色素成分) が精製されていて、それを用いて科学的な根拠のある厳密な実験が行われていたからです。しかも、カシスアントシアニン( カシスに含まれるアントシアニン) に日の血流を促進させる作用のあることが、解明されていたのです。
カシスなら緑内障に効果的かも?と思ったのは緑内障の原因の一つとして「血流障害説」が有力になってきたからです。
血流障害説としては、まず眼圧が高くなりすぎると、血管が圧迫されて、血流が悪くなるということがあります。
また、エンドセリンという血管の収縮を促す物質(ペプチド) の血液中の濃度が、緑内障の方は慢性的に低いこともわかっています。
エンドセリン濃度が正常であれば、刺激(急激な温度変化や過度のストレスなど) に対し、バランスのとれた反応ができますが、その濃度が低いと、刺激が加わったときに、急激にエンドセリンがふえ、血管が収縮し続けてしまいます。
実際、緑内障の方の手を氷水に5分ほどつけると、血管が収縮しっぱなしになって、血流が悪くなり、いつまでたっても元に戻りません。同じことが、視神経の血流にも関係していると考えられます。
これらのことから、カシスアントシアニンの緑内障に対する効果を知りたくなりました。
この研究では、51 ~80歳までの正常眼圧緑内障(眼圧が正常範囲にある日本人に多いタイプ) の患者さん30名に、カシスから精製したアントシアニンの錠剤を半年間にわたって、1 日50mgを飲用してもらいました。そして調べたのは、血中のエンドセリン濃度、視神経の血流、視野の状態などです。
その結果、エンドセリン濃度が高くなり(正常化して)、視神経への血流量が平均して約2割上昇していることがわかったのです。
飲用した人の3 分の1 は、「目が軽くなった、物が見やすくなった」といっていましたが、視野への影響は、カシスアントシアニンを投与した期間が半年間という短期間であったため、ハッキリとしたデータは得られませんでした。
慢性的に進行する緑内障では、何年もかけてジワジワと視野が欠けていき、視力に障害が出ます。この点を調べるには、もっと長期の試験が必要です。
カシスアントシアニンの研究は始まったばかりです。今回のデータを踏まえて、視野への影響やプラセボ(偽薬) との比較なども含めて、今後長期の投与試験を行う計画です。
いずれにしても、血中エンドセリン濃度が正常化したこと、視神経の血流がよくなったということから、カシスアンートシアニンの緑内障への効果は十分に考えられます。
緑内障の点眼治療を補うサプリメントとして、カシスはとても有効だと思います。
カシスアントシアニンは、摂取後に即効性があることもわかりました。
サーモグラフィー(体の表面の温度を測定する機器) で測定すると、カシスアントシアニンを摂取してから1時間後に目の周囲の血流がよくなっていることが確認できます。
ブルーベリーのアントシアニンはたとえ飲用しても、体内ですぐに分解され、目にたどりつく前に効力を失います。
それに対して、カシスアントシアニンは摂取15分後には血液中に現れ、すぐに分解することはありません。1~2時間後に血中濃度がピークになり、8時間たってもまだ血液中に残っているため、即効性だけでなく、持続性も期待できるのです。カシスアントシアニンには、末梢の血流を促進して目の焦点を合わせる筋肉のこりを取り、眼精疲労を解消する効果があることもわかっています。また、目のクマが改善することも発表されています。
なお、カシスアントシアニンを含む食品は、健康食品店やスーパーマーケットなどで市販されています。緑内障の方で治療の補助として用いるのなら、l 日にカシスアントシアニン50mgの摂取を推奨します。
]]>緑内障はなんらかの原因で視神経が障害され、視野が狭くなっていくていく病気で、主な原因は限庄にあるといわれています。目の中には、房水という液体が流れています。目の形は房水の圧力によって保たれていて、これを眼圧と呼びます。
房水が多くなると目が圧迫されて、眼圧が上がります。すると、視神経が圧迫されて痛み、視野が狭くなるのです。
従来、正常眼圧は10~21mmHGとされ、それを超えると緑内障が疑われていました。しかし、最近では、眼圧がこの範囲でも緑内障になる、正常眼圧緑内障のほうが多いと考えられています。数値はどうであれ、その人にとって眼圧が高すぎれば、緑内障が発症するおそれがあるのです。
急激に眼圧が上がる急性線内よ障では、目の痛みや吐きけなどの自覚症状があります。しかし、正常眼圧緑内障をはじめとする慢性の緑内障では、自覚症状はほとんどありません。
視野が狭くなった、欠けたと自覚できるのは、かなり症状が進んでからです。ですから、40歳を過ぎたら、定期的に眼科検診を受けるとよいでしょう。
治療には、主に目薬を使います。房水の産生量を抑え、流れをよくすることによって眼圧を下げ、その状態を維持していくのです。
目薬だけでは不十分と考えられた場合、内服薬やレーザー治療、手術という方法もあります。いずれにしても、眼圧をきちんとコントロールできれば、失明に至るリスクをへらすことができます。
東洋医学でも、緑内障は体内の水の流れが悪くなることによって起こる病気(水毒)と考えます。
治療には体内の水はけをよくする薬(利水剤) を使います。漢方薬には血流をよくする働きがあり、その結果、視神経を保護し、丈夫にする効果も期待できます。
緑内障で最もよく使われる漢方薬は、「苓桂朮甘湯」です。首から上の水分の滞りに効果的で、耳鳴りやめまい、頭重感、頭痛のある人におすすめの薬です。
お小水が遠いなど、全身の水はけが悪い人には、「五苓散」もいいでしょう。
ある40歳代の女性の場合は、眼圧は正常でしたが、検診で緑内障とわかりました。目薬で治療していたのですが、副作用を心配して漠方治療を選びました。
基本的に緑内障の治療に目薬は必要不可欠です。目薬の使用と並行して、漠万葉の併用を希望しました。暗点という見えない部分は出ていたものの、まだ視野の欠損が自覚できるほど、病気は進んでいませんでした。ときどき朝起きたときにめまいがしたり、ふらついたりすることがあり気になっていました。これは東洋医学的に見て、首から上の水分の滞りだと言われました。
そこで、苓桂朮甘湯で、めまいやふらつきがなくなって体調が改善しました。眼圧は10mm/HG前半を維持し、現在も緑内障の進行は抑えています。
]]>緑内障と開くと、すぐに失明を連想し、恐怖にかられる人が少なくありません。確かに、緑内障は失明の可能性もある病気です。ただ、それは治療もせずに放置していた場合のことです。
現在の緑内障治療は、以前に比べて薬物治療の面でも手術の面でもずいぶん進んでいます。何より重要なのは早期発見。できるだけ病気を早く見つけ、適切な治療を受ければ、簡単に視力を失うことはありません。早期発見の大切さは、どの病気にもいえることですが、緑内障の場合はほかの病気に比べて、その意味合いがやや異なります′。病気には、治療によって侵された細胞や症状が元の正常な状態に戻るものと、戻らないもの(不可逆性) とがあります。緑内障は、戻らないタイプの代表的な病気です。
緑内障は、眼圧の圧迫によって視神経がこわれることから起こるもので、症状が進むにつれ視野(見える範囲) が狭くなっていきます。そして、いまの医学では、失われた視野を復元させることはできません。
しかし、視野が失われる前ならば、薬や手術などで残された視野を保持する、進行を遅らせることは十分可能です。
それをどの段階でスタートさせることができるか?緑内障の治療では、これがいちばんの勝負どころになるのです。
現在、早期の発見率は徐々に向上しているものの、眼科における緑内障検査の受検者数から見ても、全体としてはまだまだ遅れているのが実状です。
日本緑内障学会が行った大規模な疫学の結果によれば、わが国では40歳以上の20人に1人が緑内障で、その90% が未発見と推定されています。
早期発見率が伸びない主な理由としては、以下の理由があげられます。
それでは、緑内障をできるだけ早い段階で発見するにはどうしたらいいのでしょうか。
ひとくちに早期発見といっても、厳密にはいくつかの段階があります。
最も早い段階でチェックできるのは、眼科で視神経の状態を検査してもらうことです。線内み障専門医が診れば、緑内障にかかっているかどうか、すぐにわかります。
視神経に異常が見られても視野検査で異常がなければ、病気とまではいえません。いわば緑内障予備軍ですが、この段階から経過観察を行い、ごく早期で発見されれば安心です。
よく、「自分で緑内障を早期発見できないか? 」という質問を受けますが、私は自己チェックを基本的に賛成できません。どんな病気でも素人診断は危険ですし、急がば回れで、少々めんどうでも医師の検査を受けるほうが、けっきょくは早くて正確だからです。とくに緑内障の場合は、それがいえます。
ただ、しいてあげれば、テレビノイズによるチェック法があります。
テレビ( アナログ) をあきチャンネルに合わせると、ザーという音とノイズとともに、白黒の細かい粒子が画面いっぱいに流れています。
このノイズの点滅速度や、白黒のコントラストが緑内障で最も傷つけられやすい視神経細胞の異常を検出するうえで、すぐれた方法であることは、すでに確認されています。
ノイズ画面が均一に見えない、ノイズが見えない部分がある、あるいは雲や水がかかったように見える、などがあれば、視野が障害されている可能性が高いといえます。
この方法は、元々は自覚症状のない早期緑内障の患者さんに、自分の視野がどのように変化しているかを、できるだけ具体的に自覚していただくために、研究・開発したものですが、早期発見にも十分役立つでしょう。ただし、これで得た結果はあくまでも目安であり、決して確実とはいえません。少しでも異常を感じた場合はもちろんですが、何もない人でも40歳を過ぎたら1~2年に1度は検診を受けるよう にし た いも のです 。
]]>老眼の画期的な治療法であるCK手術(伝導性角膜形成術)は、角膜にごく短時問、高周波( ラジオ波) を当てるだけの、メスもレーザーも使わない、たいへん安全な手術です。その実際についてご紹介しましょう。
治療に先立って検査を行い、この手術が適応するかどうかや、「利き目」などを調べます(適応については後述)。原則としてこの手術は、利き目と道側の目に行いますので、事前に利き目を調べておく必要があるのです。
高周波照射する時間は3分程度で、前後の検査や処置を含めても2時間ほどで終わります。入院は不要です。
麻酔をしますので、痛みはありません。術後、軽い痛みを感じる人もいますが、多くは1~2 日で消失します。また、人によっては、まぶしさや違和感などが生じることもありますが、通常、長くても数ヶ月程度でなくなります。
高周波の照射は、当てる位置を厳密に設定でき、強さや時間が完全に自動制御された専用の器械を使いますので、安全に行えます。
手術の翌日から通常の仕事や生活ができますが、目を酷使する作業などは、数日程度、控えるようにします。
術後は、定期的に検査を行います。当院の場合は、手術の翌日と1週間後、1ヶ月、3ヶ月、半年後、1年後、以後は毎年1回ずつ検査を行っています。
近視の矯正手術であるレーシック(イントラレーシック)とCK手術の両方を行う場合は、まずレーシックを行い、半年ほど置いて目の状態が安定してから、CK手術を受けます。
CK手術の費用は、医療機関によって異なりますが、おおむね15~25万円程度です。
手術後は、老眼鏡なしで近くが見えるようになります。老眼鏡を使うわずらわしさがなくなるうえ、老眼による目の疲れやその影響で起こる肩こりなどからも解放されます。
「近くが本当によく見えてビックリ」「メガネなしで細かい字も見えるので感動もの」「自分の書いている文字すら見えなかったが、いまはよく見えて書類も書きやすい」「読書やパソコン作業がとてもらく」「顔や雰囲気、気持ちまで若返った」などの声が聞かれます。
CK手術を行うには、専用の機械が使いこなせるように米国で研修を受け、認定医となる必要があります。日本での認定医は、現状ではまだ数人程度ですが、今後は、徐々にふえていくと思われます。CK手術を希望される方は、表にあげた認定医のいる医療機関でご相談なさるといいでしょう。
大部分の老眼の人に心、問題なくCK手術が行えますが、術後、視力の左右差による違和感しやきようが生じると思われる人、視野狭窄や角膜の傷といった症状がある人、心臓ペースメーカーを使っている人などは行えません。
また、白内障が進み始めている人や進み始める年代の人には、白内障の治療や予防を兼ねて、遠近両用の眼内レンズ(自内陣で濁った水晶体の代わりに入れる人工レンズ) を入れる方法をすすめる場合もあります。
CK手術以外にも、こうした遠近両用の限内レンズや、米国で研究されている老眼矯正レーシック、角膜内レンズなど、新しい老眼治療法が続々と登場しています。老眼の治療法は、今後、ますます選択肢が広がって、老眼鏡をかける人がほとんどいなくなる時代がやってきそうです。
]]>まだ本格的な「老化」を意識しない40代、よっては30代でも容赦なく起こるのが「老眼」です。家庭でも社会でも、まだまだがんばらなければならない年代に始まるだけに、精神面・生活面ともに、老眼によるダメージを感じる人は多いようです。
老眼になると、近くにピントが合いにくくなり、新聞などの文字は少し離すと読みやすくなります。そのため、「遠視」と混同されやすいのですが、遠視と老眼のしくみは違います。
遠視は、眼球全体の形や角膜のカーブの問題により、本来、も、つまく見たものの像が結ばれる網膜より、後ろにピントが合ってしまうものです。
これに対して老眼は、目のレンズに当たる水晶体や、その厚みを調節している毛様体という筋肉が衰えるのが原因です。
目は近くを見るときは、毛様体が緊張して水晶体が厚くなり、遠くを見るときは毛様体が緊張して水晶体が薄くなります。このしくみは、水晶体と毛様体に十分な弾力性があってこそうまく働きますが、その弾力性は加齢とともに衰えます。その結果、水晶体の調節が困難になり、近くにピントが合いにくくなるのが老眼なのです。
筋肉である毛様体は、遠近交互にピントを合わせるトレーニングなどで、ある程度弾力性を保てるといわれています。しかし、水晶体が硬くなり、弾力低下が進めば老眼も進行します。
「近視の人は老眼になりにくい」という誤解もあるようですが、もともと近くが見や視の人は、老眼を自覚しくいだけなのです。実際には、近視と関係なく、老眼は発症・進行します。
老化して硬くなった水晶体を、もとに戻す方法は、いまのところありません。そこで、老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズなどで、近くが見えやすいように調整するのが、これまでの主要な老眼治療でした。
しかし、老眼鏡は、いかにも年をとったイメージがあって「抵抗を感じる」「できるだけ使いたくない」という人が多いものです。また、「持ち歩くのがめんどう」「進むたびに作り替えるのがたいへん」という声も開かれます。
また、遠近両用コンタクトレンズも、実際には遠近両方が支障なく見えるまでの機能はなく、どこにもピントが合わなかつたり、コンタクトの上から老眼鏡をかけたりという不便に耐えている人が多いようです。
じつは、そんな人たちに朗報があります。老眼を手軽に治療できる、画期的な方法が登場したのです。その治療法とは「伝導性角膜形成術」で英語名の頭文字をとって「CK手術」」と呼ばれています。CK手術は、2004年、米国のFDA (食品安全衛生局)によって認可されました。以来、米国を中心にさまざまな国で、すでに計10万件以上の手術が行われ、安全性が確認されるとともに、良好な結果が報告されています。
日本でも、現在は行っている医療機関が限られているものの、しだいに広まってきています。
「目の手術」というと、なんとなく怖さを感じたり、身構えたりする人が多いでしょう。しかし、CK手術は、施術だけなら正味3分程度でできる、いたってシンプルな方法です。
現在、広く普及している近視きょうせいの矯正手術「レーシック」も、正味20分程度で行えますが、CK手術はそれ以上に短時間でできるのです。では、CK手術のやり方とメカ:ズムを説明しましょう。
目の最も前面、いわゆる「黒目」を覆う位置には「角膜」があります。角膜は、半球状の透明な硬い膜で、眼球を保護するとともに、光を集めるレンズの役目をしています。
先ほど、目の「レンズ」に当たるのは水晶体だといいましたが、実際には角膜という1つめのレンズで大きく光を集めうえで、水晶体で屈折率を調整して、私たちは物を見ているのです。ですから、角膜の形状がわずかに変わるだけでも、目の屈折率は変化します。
そこで、角膜の中央部分の「ふくらみ」を大きくし、屈折率を上げて近くを見えやすくするのがCK手術です。
やり方としては、角膜周辺部の8~16カ所に、専用の器具で高周波を当てます。すると、たんばく質でできている角膜に熱作用が生じ、そこだけキュツと縮みます。全体として、周辺部をベルトで締めるような形状変化が起こり、角膜中央のふくらみ( 屈折率) が強くなるのです。
その結果、老眼の進んだ人でも近くが見えやすくなります。しかも、周辺部はもとの屈折率を保っているので、遠くを見る視力も維持されます。
CK手術は、両眼に行うこともできますが、原則的には、「利き目」でないほうの目だけに行います。ふだんは意識しませんが、「利き手」と同じように、私たちは左右一方の目を「利き目」として主に使っていす。一般に、何げなくカメラのファインダーなどをのぞくときに使うのが、その人の利き目です。
利き目は、遠くを見るとき主体的に使われるので、あえてそのまま残し、道側の日だけに施術して遠くも近くも見えるようにするのが、CK手術の基本的なやり方です。ちょっと考えると、視力の左右差が気になる感じがしますが、実際には、違和感のない範囲で調節しますから、左右差が問題になることはまずありません。むしろ両眼とも行うより、快適な視力が保たれることが、これまでの実漬から明らかになっています。
同じ角膜に行う手術でも、場所や方式が違いますから、レーシックを受けたあとにCK手術を受けることもできます。というより、近視の人は、CK手術だけを受けてもメガネやコンタクトが必要な状況は変わらず、かえって不便になる場合もあるので、CK手術とレーシックをセットで受けたほうがよいでしょう。
]]>私たちは、2つの目を上手に連動させることで物を見ています。対象物がどんな立体なのか、自分からどれくらい離れているかを把握したり、さらには自分のいる空間の奥行きを認識したりしています。
両方の目を駆使することで、脳に入る情報に確実性が加わります。これによって、私たちはより高いレベルで自分の居場所を知ったり、歩いたり、走ったり、車を運転したり、スポーツに興じたりすることができるのです。
試しに、片方の目を閉じて歩いてみてください。両眼で見ているときより、視界がいかに頼りなくなるか、がわかると思います。
2つの日をいっしょに使う能力・両眼のチームワークを、専門的には「両眼視機能」と呼びます。
トレーニングは、近視や乱視などで矯正している人は、基本的にはメガネやコンタクトレンズを装着しています。ただ、裸眼でも前方に置いたカードがぼやけずに見えるようなら、矯正せずに行ってもいいでしょう。
眼力向上カードの有効性は、年齢にはまったく関係ありません。人間の脳は、年齢に関係なく成長させることが可能です。情報の80 %以上の入口である目。その機能を眼力向上カードで訓練することで、若い人からお年寄りまで、脳を効果的に刺激し、活性化につなげることが可能です。
視力向上の方法はさまざまあり、自分に合ったものが必ずあるはずです。ライトを使った視力向上法などもあります。
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