緑内障 漢方薬 治療に有効な漢方薬は「苓桂朮甘湯」「五苓散」です。東洋医学でも、緑内障は体内の水の流れが悪くなることによって起こる病気(水毒)と考えます。治療には体内の水はけをよくする薬(利水剤) を使います。漢方薬には血流をよくする働きがあり、その結果、視神経を保護し、丈夫にする効果も期待できます。

体内の水の流れを改善する

緑内障はなんらかの原因で視神経が障害され、視野が狭くなっていくていく病気で、主な原因は限庄にあるといわれています。目の中には、房水という液体が流れています。目の形は房水の圧力によって保たれていて、これを眼圧と呼びます。

房水が多くなると目が圧迫されて、眼圧が上がります。すると、視神経が圧迫されて痛み、視野が狭くなるのです。

従来、正常眼圧は10~21mmHGとされ、それを超えると緑内障が疑われていました。しかし、最近では、眼圧がこの範囲でも緑内障になる、正常眼圧緑内障のほうが多いと考えられています。数値はどうであれ、その人にとって眼圧が高すぎれば、緑内障が発症するおそれがあるのです。

急激に眼圧が上がる急性線内よ障では、目の痛みや吐きけなどの自覚症状があります。しかし、正常眼圧緑内障をはじめとする慢性の緑内障では、自覚症状はほとんどありません。

視野が狭くなった、欠けたと自覚できるのは、かなり症状が進んでからです。ですから、40歳を過ぎたら、定期的に眼科検診を受けるとよいでしょう。

治療には、主に目薬を使います。房水の産生量を抑え、流れをよくすることによって眼圧を下げ、その状態を維持していくのです。

目薬だけでは不十分と考えられた場合、内服薬やレーザー治療、手術という方法もあります。いずれにしても、眼圧をきちんとコントロールできれば、失明に至るリスクをへらすことができます。

進行が止まりめまいも一緒に消えた

東洋医学でも、緑内障は体内の水の流れが悪くなることによって起こる病気(水毒)と考えます。

治療には体内の水はけをよくする薬(利水剤) を使います。漢方薬には血流をよくする働きがあり、その結果、視神経を保護し、丈夫にする効果も期待できます。

緑内障で最もよく使われる漢方薬は、「苓桂朮甘湯」です。首から上の水分の滞りに効果的で、耳鳴りやめまい、頭重感、頭痛のある人におすすめの薬です。

お小水が遠いなど、全身の水はけが悪い人には、「五苓散」もいいでしょう。

ある40歳代の女性の場合は、眼圧は正常でしたが、検診で緑内障とわかりました。目薬で治療していたのですが、副作用を心配して漠方治療を選びました。

基本的に緑内障の治療に目薬は必要不可欠です。目薬の使用と並行して、漠万葉の併用を希望しました。暗点という見えない部分は出ていたものの、まだ視野の欠損が自覚できるほど、病気は進んでいませんでした。ときどき朝起きたときにめまいがしたり、ふらついたりすることがあり気になっていました。これは東洋医学的に見て、首から上の水分の滞りだと言われました。

そこで、苓桂朮甘湯で、めまいやふらつきがなくなって体調が改善しました。眼圧は10mm/HG前半を維持し、現在も緑内障の進行は抑えています。

早期発見、早期治療が失明を防ぐ

緑内障と開くと、すぐに失明を連想し、恐怖にかられる人が少なくありません。確かに、緑内障は失明の可能性もある病気です。ただ、それは治療もせずに放置していた場合のことです。

現在の緑内障治療は、以前に比べて薬物治療の面でも手術の面でもずいぶん進んでいます。何より重要なのは早期発見。できるだけ病気を早く見つけ、適切な治療を受ければ、簡単に視力を失うことはありません。早期発見の大切さは、どの病気にもいえることですが、緑内障の場合はほかの病気に比べて、その意味合いがやや異なります′。病気には、治療によって侵された細胞や症状が元の正常な状態に戻るものと、戻らないもの(不可逆性) とがあります。緑内障は、戻らないタイプの代表的な病気です。

緑内障は、眼圧の圧迫によって視神経がこわれることから起こるもので、症状が進むにつれ視野(見える範囲) が狭くなっていきます。そして、いまの医学では、失われた視野を復元させることはできません。

しかし、視野が失われる前ならば、薬や手術などで残された視野を保持する、進行を遅らせることは十分可能です。

それをどの段階でスタートさせることができるか?緑内障の治療では、これがいちばんの勝負どころになるのです。

現在、早期の発見率は徐々に向上しているものの、眼科における緑内障検査の受検者数から見ても、全体としてはまだまだ遅れているのが実状です。

日本緑内障学会が行った大規模な疫学の結果によれば、わが国では40歳以上の20人に1人が緑内障で、その90% が未発見と推定されています。

早期発見率が伸びない主な理由としては、以下の理由があげられます。

  1. 緑内障の大半を占める慢性緑内障には、自覚症状がほとんどない。たとえあっても、片側に120万本もある視神経が少しずつこわれていくために変化が緩慢で、あまり気にならない。
  2. 片方の視野に異常が出ても、もう片方の目で無意識にカバーしてしまうので、日常的に不都合を感じない。

それでは、緑内障をできるだけ早い段階で発見するにはどうしたらいいのでしょうか。

40歳を過ぎたら健診を受ける

ひとくちに早期発見といっても、厳密にはいくつかの段階があります。

最も早い段階でチェックできるのは、眼科で視神経の状態を検査してもらうことです。線内み障専門医が診れば、緑内障にかかっているかどうか、すぐにわかります。

視神経に異常が見られても視野検査で異常がなければ、病気とまではいえません。いわば緑内障予備軍ですが、この段階から経過観察を行い、ごく早期で発見されれば安心です。

よく、「自分で緑内障を早期発見できないか? 」という質問を受けますが、私は自己チェックを基本的に賛成できません。どんな病気でも素人診断は危険ですし、急がば回れで、少々めんどうでも医師の検査を受けるほうが、けっきょくは早くて正確だからです。とくに緑内障の場合は、それがいえます。

ただ、しいてあげれば、テレビノイズによるチェック法があります。

テレビ( アナログ) をあきチャンネルに合わせると、ザーという音とノイズとともに、白黒の細かい粒子が画面いっぱいに流れています。

このノイズの点滅速度や、白黒のコントラストが緑内障で最も傷つけられやすい視神経細胞の異常を検出するうえで、すぐれた方法であることは、すでに確認されています。

ノイズ画面が均一に見えない、ノイズが見えない部分がある、あるいは雲や水がかかったように見える、などがあれば、視野が障害されている可能性が高いといえます。

この方法は、元々は自覚症状のない早期緑内障の患者さんに、自分の視野がどのように変化しているかを、できるだけ具体的に自覚していただくために、研究・開発したものですが、早期発見にも十分役立つでしょう。ただし、これで得た結果はあくまでも目安であり、決して確実とはいえません。少しでも異常を感じた場合はもちろんですが、何もない人でも40歳を過ぎたら1~2年に1度は検診を受けるよう にし た いも のです 。

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新時代の老眼治療はCK手術、老眼が不要になる

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メスもレーザーも使わないので不安がない

老眼の画期的な治療法であるCK手術(伝導性角膜形成術)は、角膜にごく短時問、高周波( ラジオ波) を当てるだけの、メスもレーザーも使わない、たいへん安全な手術です。その実際についてご紹介しましょう。

治療に先立って検査を行い、この手術が適応するかどうかや、「利き目」などを調べます(適応については後述)。原則としてこの手術は、利き目と道側の目に行いますので、事前に利き目を調べておく必要があるのです。

  1. 術前の検査と診断
  2. 点眼麻酔
  3. 角膜の周辺部の8~16ヶ所に、円を描くように印をつける
  4. 印をつけた部分に高周波(ラジオ披を照射する
  5. 消毒など術後の処置
  6. 15分ほど休憩したのち、術後の検査

高周波照射する時間は3分程度で、前後の検査や処置を含めても2時間ほどで終わります。入院は不要です。

麻酔をしますので、痛みはありません。術後、軽い痛みを感じる人もいますが、多くは1~2 日で消失します。また、人によっては、まぶしさや違和感などが生じることもありますが、通常、長くても数ヶ月程度でなくなります。

高周波の照射は、当てる位置を厳密に設定でき、強さや時間が完全に自動制御された専用の器械を使いますので、安全に行えます。

手術の翌日から通常の仕事や生活ができますが、目を酷使する作業などは、数日程度、控えるようにします。

術後は、定期的に検査を行います。当院の場合は、手術の翌日と1週間後、1ヶ月、3ヶ月、半年後、1年後、以後は毎年1回ずつ検査を行っています。

老眼なしでも近くがはっきり見える

近視の矯正手術であるレーシック(イントラレーシック)とCK手術の両方を行う場合は、まずレーシックを行い、半年ほど置いて目の状態が安定してから、CK手術を受けます。

CK手術の費用は、医療機関によって異なりますが、おおむね15~25万円程度です。

手術後は、老眼鏡なしで近くが見えるようになります。老眼鏡を使うわずらわしさがなくなるうえ、老眼による目の疲れやその影響で起こる肩こりなどからも解放されます。

「近くが本当によく見えてビックリ」「メガネなしで細かい字も見えるので感動もの」「自分の書いている文字すら見えなかったが、いまはよく見えて書類も書きやすい」「読書やパソコン作業がとてもらく」「顔や雰囲気、気持ちまで若返った」などの声が聞かれます。

CK手術を行うには、専用の機械が使いこなせるように米国で研修を受け、認定医となる必要があります。日本での認定医は、現状ではまだ数人程度ですが、今後は、徐々にふえていくと思われます。CK手術を希望される方は、表にあげた認定医のいる医療機関でご相談なさるといいでしょう。

大部分の老眼の人に心、問題なくCK手術が行えますが、術後、視力の左右差による違和感しやきようが生じると思われる人、視野狭窄や角膜の傷といった症状がある人、心臓ペースメーカーを使っている人などは行えません。

また、白内障が進み始めている人や進み始める年代の人には、白内障の治療や予防を兼ねて、遠近両用の眼内レンズ(自内陣で濁った水晶体の代わりに入れる人工レンズ) を入れる方法をすすめる場合もあります。

CK手術以外にも、こうした遠近両用の限内レンズや、米国で研究されている老眼矯正レーシック、角膜内レンズなど、新しい老眼治療法が続々と登場しています。老眼の治療法は、今後、ますます選択肢が広がって、老眼鏡をかける人がほとんどいなくなる時代がやってきそうです。

3分で老眼鏡が不要になるCK手術

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老眼は水晶体や毛様体の変化により発症する

まだ本格的な「老化」を意識しない40代、よっては30代でも容赦なく起こるのが「老眼」です。家庭でも社会でも、まだまだがんばらなければならない年代に始まるだけに、精神面・生活面ともに、老眼によるダメージを感じる人は多いようです。

老眼になると、近くにピントが合いにくくなり、新聞などの文字は少し離すと読みやすくなります。そのため、「遠視」と混同されやすいのですが、遠視と老眼のしくみは違います。

遠視は、眼球全体の形や角膜のカーブの問題により、本来、も、つまく見たものの像が結ばれる網膜より、後ろにピントが合ってしまうものです。

これに対して老眼は、目のレンズに当たる水晶体や、その厚みを調節している毛様体という筋肉が衰えるのが原因です。

目は近くを見るときは、毛様体が緊張して水晶体が厚くなり、遠くを見るときは毛様体が緊張して水晶体が薄くなります。このしくみは、水晶体と毛様体に十分な弾力性があってこそうまく働きますが、その弾力性は加齢とともに衰えます。その結果、水晶体の調節が困難になり、近くにピントが合いにくくなるのが老眼なのです。

筋肉である毛様体は、遠近交互にピントを合わせるトレーニングなどで、ある程度弾力性を保てるといわれています。しかし、水晶体が硬くなり、弾力低下が進めば老眼も進行します。

「近視の人は老眼になりにくい」という誤解もあるようですが、もともと近くが見や視の人は、老眼を自覚しくいだけなのです。実際には、近視と関係なく、老眼は発症・進行します。

老化して硬くなった水晶体を、もとに戻す方法は、いまのところありません。そこで、老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズなどで、近くが見えやすいように調整するのが、これまでの主要な老眼治療でした。

しかし、老眼鏡は、いかにも年をとったイメージがあって「抵抗を感じる」「できるだけ使いたくない」という人が多いものです。また、「持ち歩くのがめんどう」「進むたびに作り替えるのがたいへん」という声も開かれます。

また、遠近両用コンタクトレンズも、実際には遠近両方が支障なく見えるまでの機能はなく、どこにもピントが合わなかつたり、コンタクトの上から老眼鏡をかけたりという不便に耐えている人が多いようです。

10万人以上の手術を行い安全性はお墨付き

じつは、そんな人たちに朗報があります。老眼を手軽に治療できる、画期的な方法が登場したのです。その治療法とは「伝導性角膜形成術」で英語名の頭文字をとって「CK手術」」と呼ばれています。CK手術は、2004年、米国のFDA (食品安全衛生局)によって認可されました。以来、米国を中心にさまざまな国で、すでに計10万件以上の手術が行われ、安全性が確認されるとともに、良好な結果が報告されています。

日本でも、現在は行っている医療機関が限られているものの、しだいに広まってきています。

「目の手術」というと、なんとなく怖さを感じたり、身構えたりする人が多いでしょう。しかし、CK手術は、施術だけなら正味3分程度でできる、いたってシンプルな方法です。

現在、広く普及している近視きょうせいの矯正手術「レーシック」も、正味20分程度で行えますが、CK手術はそれ以上に短時間でできるのです。では、CK手術のやり方とメカ:ズムを説明しましょう。

目の最も前面、いわゆる「黒目」を覆う位置には「角膜」があります。角膜は、半球状の透明な硬い膜で、眼球を保護するとともに、光を集めるレンズの役目をしています。

先ほど、目の「レンズ」に当たるのは水晶体だといいましたが、実際には角膜という1つめのレンズで大きく光を集めうえで、水晶体で屈折率を調整して、私たちは物を見ているのです。ですから、角膜の形状がわずかに変わるだけでも、目の屈折率は変化します。

そこで、角膜の中央部分の「ふくらみ」を大きくし、屈折率を上げて近くを見えやすくするのがCK手術です。

効き目とは逆の目だけを行う

やり方としては、角膜周辺部の8~16カ所に、専用の器具で高周波を当てます。すると、たんばく質でできている角膜に熱作用が生じ、そこだけキュツと縮みます。全体として、周辺部をベルトで締めるような形状変化が起こり、角膜中央のふくらみ( 屈折率) が強くなるのです。

その結果、老眼の進んだ人でも近くが見えやすくなります。しかも、周辺部はもとの屈折率を保っているので、遠くを見る視力も維持されます。

CK手術は、両眼に行うこともできますが、原則的には、「利き目」でないほうの目だけに行います。ふだんは意識しませんが、「利き手」と同じように、私たちは左右一方の目を「利き目」として主に使っていす。一般に、何げなくカメラのファインダーなどをのぞくときに使うのが、その人の利き目です。

利き目は、遠くを見るとき主体的に使われるので、あえてそのまま残し、道側の日だけに施術して遠くも近くも見えるようにするのが、CK手術の基本的なやり方です。ちょっと考えると、視力の左右差が気になる感じがしますが、実際には、違和感のない範囲で調節しますから、左右差が問題になることはまずありません。むしろ両眼とも行うより、快適な視力が保たれることが、これまでの実漬から明らかになっています。

同じ角膜に行う手術でも、場所や方式が違いますから、レーシックを受けたあとにCK手術を受けることもできます。というより、近視の人は、CK手術だけを受けてもメガネやコンタクトが必要な状況は変わらず、かえって不便になる場合もあるので、CK手術とレーシックをセットで受けたほうがよいでしょう。

視力向上カード

脳を効果的に刺激して視力の回復をはかる

私たちは、2つの目を上手に連動させることで物を見ています。対象物がどんな立体なのか、自分からどれくらい離れているかを把握したり、さらには自分のいる空間の奥行きを認識したりしています。

両方の目を駆使することで、脳に入る情報に確実性が加わります。これによって、私たちはより高いレベルで自分の居場所を知ったり、歩いたり、走ったり、車を運転したり、スポーツに興じたりすることができるのです。

試しに、片方の目を閉じて歩いてみてください。両眼で見ているときより、視界がいかに頼りなくなるか、がわかると思います。

2つの日をいっしょに使う能力・両眼のチームワークを、専門的には「両眼視機能」と呼びます。

トレーニングは、近視や乱視などで矯正している人は、基本的にはメガネやコンタクトレンズを装着しています。ただ、裸眼でも前方に置いたカードがぼやけずに見えるようなら、矯正せずに行ってもいいでしょう。

眼力向上カードの有効性は、年齢にはまったく関係ありません。人間の脳は、年齢に関係なく成長させることが可能です。情報の80 %以上の入口である目。その機能を眼力向上カードで訓練することで、若い人からお年寄りまで、脳を効果的に刺激し、活性化につなげることが可能です。

視力カードの使い方

交差法
  1. カード2枚をそぞれAの文字が隣り合わせになるようにして目から20~40センチの距離で片手に揃えて持つ。カードから10せっmと手前でもう一方の手の人差し指を立てて、指先が2つの円の中間になるようにする。
  2. 指先に集中して2枚のカードも見るようにすると、カードが3つに見える。その真ん中のカードで小さい円が大きい円よりも手前に浮き上がり、「CLEAR」の文字に鮮明に見えれば交差法による立体視の成功。できないときは、指先を少しだけ顔に近づける。
  3. 人さし指ゆっくり抜き去っても、まん中のカードで小さい円が浮かび上がって見えれば、交差法をマスターしたことになる
平行法
    <liカード2枚を5ミリほど離し、それぞれのAの文字が隣り合わせになるようにして、目から20~40センチの距離で片手にそろえて持つ。すき聞から、数手元先にある物を見つめるようにして、2枚のカードを見ると、二重になって4 枚に見える。
  1. その状態で、2枚のカードを目に近づけると4つ見えるカードの中の2つが重なって、3つに見えるようになる。そのまん中のカードで、小さい円が大きい円よりも遠くに見えて、「CLEAR」の文字も鮮明に見えれば、平行法による立体視の完成。

視力向上の方法はさまざまあり、自分に合ったものが必ずあるはずです。ライトを使った視力向上法などもあります。

脳内視力と眼球視力を同時に鍛える

脳を鍛えることで視力が向上する

最近は、大人が楽しむぬり絵がブームです。こめぬり絵を使って視力を改善させる、「目がよくなる魔法のぬり絵 [ 日比野佐和子 ]」、これは眼科的発想ではなく、能力開発という視点から考え出されました。

視力というと、つい目の機能ばかりに関心がいきがちです。しかし、物を見るとき、目だけでなく脳も使っています。日で見たものは脳に送られて電気信号に変わり、1度分解されます。それが再合成されて、意識というスクリーンに映し出された映像を、私たちは見ているのです。

脳で作られた映像は、記憶としてインプットされます。そして次に物を見たとき、脳は瞬時にその記憶と照合して物を知覚します。この一連の脳の機能を、のうないしりよく「脳内視力」といいます。

ですから、物がハッキリ見えるためには、眼球を通して見える視力(眼球視力) と、脳の中で処理される脳内視力の両方がよくなければなりません。視力回復ぬり絵は、その両方を鍛えることができるのです。

では、なぜぬり絵が視力改善に有効なのか、眼球視力と脳内視力に分けて考えてみます。

まず眼球視力ですが、眼球を通して物をハッキリ見るために、次の3種類の筋肉が使われすいしようたいます。1つは水晶体の厚さをコントロールする毛様体筋です。この筋肉を使って合わせます。

2つめは、瞳孔を調整する光彩筋です。これで光の量を調節して、輪郭がハッキリと見えるようになります。

脳の若返りはこちらにも参考になるトレーニングが紹介されています。疲れ目がひどい場合はアサイーベリーがおすすめです。

3つめが眼球を動かす眼筋です。眼球には6つの眼筋がついており、上下、左右、ななめに自在に目を動かすことができます。この筋肉の使われ方に偏りがあると、眼球がたわんで二重焦点になってしまいます。

ぬり絵は使い方によって、これらの3種類の筋肉を鍛えることができるのです。

一方、脳内視力はどうでしょうか。目から入った情報は脳で瞬時に過去の記憶と照合され、映像化されます。この脳内視力を鮮明にするには、色や形の記憶が大事です。

映像は、色と形でできています。したがって脳で映像を作るには、色と形を記憶していなければなりません。脳は、記憶してあるものしか使えないからです。しかし私たちは、言葉の記憶の蓄積はあっても、色や形の蓄積はあまりありません。色や形を覚えてこなかったからです。

たとえば「赤」といっても、いろいろな赤があります。大多数の人はその識別ができず、ひとまとめに「アカ」と呼んでいます。けれども画家のように色を学んできた人は、赤の細かい違いを区別し、再現できます。色を記憶しているからです。

この、色の記憶がある人とない人とでは、脳内視力に大きな差が出てきます。覚えている色が少ないと、映像化する能力も低下してしまうのです。形についても、同じことがいえます。

色や形を意識する

そこで登場するのが、ぬり絵です。ぬり絵も映像の1 つであり、ここに色をぬることで色と形を覚えることができます。

色と形を記憶するには、それを分解して合成する能力が必要です。包も形も、いくつかの基本に分解され、それが再合成されたものだからです。ぬり絵はその分解・合成する能力を鍛えて、色や形を記憶するのに役立つのです。

脳内視力をアップさせる

赤・青・黄色(色の三原色)、赤・青・緑(光の三原色) のなかから色を選ぶと、より脳がクリアに色を感知し、脳内視力を刺激します。

眼球視力をアップさせる

塗り絵をしながら色鉛筆の先に視線を集中させたあと、遠く(窓の景色や壁のカレンダーなど) を見ます。同じ距離ばかり見続けると、毛様体筋が緊張して硬くなってしまいますが、このトレーニングで毛様体筋の緊張をほぐします。

食べ過ぎは黄斑変性の原因になる

目の病気は生活習慣病と同じであり、食事を変えることで、目の病気を予防・改善し、同時に健康体になります。しかし、ただ食事内容を変えるだけでは「目の食事療法」は万全とはいえません。当然、こちらで紹介したとおりの食習慣が基礎となるのは言うまでもありません。大きく影響するのは、食事の量です。

現代人は食べすぎる傾向にあります。まず、食べる量をへらすことが重要です。「腹八分めに病なし」といわれているように、健康の秘訣は少食にあります。贅沢な食生活がアトピー・花粉症・ガンをつくっていた!などを読むと納得してしまいます。

人にとって、食べ物を消化・吸収するプロセスは、かなりの重労働です。その過程では、体内で大量の活性酸素が発生します。活性酸素は細胞を酸化させ、老化を促進します。さらに、ガンや動脈硬化など、さまざまな病気を引き起こす原因の1つとされているのです。目においても同様で、活性酸素は白内障、緑内障、黄斑変性など、目の生活習慣病を招く元凶といわれています。

についてはこちら。

近年、とくに50歳以上の人の問で急増しているのが、黄斑変性です。これは網膜の下の脈絡膜から、新生血管が生まれ、それが破裂し出血する病気です。見るものがゆがんだり、中心部がぼやけたりして、視界が狭くなるのです。黄斑部は、紫外線の影響も受けやすく、そのために活性酸素が生まれることもあります。しっかし、網膜に含まれる脂質が、活性酸素によって、酸化した過さんか酸化脂質になり、黄斑部が変性し、黄斑変性を起こすとする説がいちばん有力です。

また、40歳以上の日本人の17人に1 人、という割合で起こるとされるのが、緑内障です。緑内障にもさまざまなタイプがありますが、その原因は、未だに不明です。

その危険因子として、食べすぎによる肥満や高血圧があげられると考えられます。肥満や高血圧は遺伝的なものも考えられますが、そのような人も、日常的に少食に慣れることは、目や体の寿命を延ばすことにもなるはずです。

食べすぎによる悪影響は、ほかにもあります。自分の胃腸の許容量を超えて食べると、便秘になり、宿便をため込みます。腸管内に宿便をためると、有害ガスが大量に発生し、汚れた血液を体に循環させることになります。

そしてガンや脳梗塞、心筋梗塞、頭痛、肩こりなど、あらゆる病気の発生のもとになるのです。「胃腸だけは丈夫だから」という人も、食べすぎて宿便をため込んでいては、病気になりやすくなります。

朝のドロドロ血液をさらさらに!

そこで私は、朝食を少なめにして、その代わりに栄養豊富な「視力回復青汁」を飲むことをおすすめします。目の病気の人はもちろん、運動不足の人、太りぎみで生活習慣痛があるという人には、ぜひ実践していただきたい方法です。

視力回復青汁とは、数種類の野菜を使って作る、手作りの生野菜ジュースです。これに多く含まれるルティンは、目の黄斑部、水晶体に含まれる成分です。体内で生成されない成分のため、40歳を過ぎると活性酸素の影響で減少していきます。

ですから、黄斑変性や緑内障などの予防・改善に、ルティンを多く含む緑黄色野菜から作る、視力回復青汁が有効です。毎朝、朝食は少なめにして、視力回復青汁をコップ1杯飲んでみましょう。視力回復青汁には、ビタミンC をはじめとするこうさんか抗酸化物質も豊富に含まれるので、体内の活性酸素を消去し、その発生を抑制する働きもあります。

視力回復青汁の作り方
  1. コマツナ、レタス、キャベツ、ホウレンソウなどその時期に手に入る無農薬でルテインを多く含む野菜を用意する。
  2. 1で用意した野菜をよく水洗いし、低回転のジューサーにかける
  3. それをコップに移してそのまま飲む。青臭くて飲むのが大変な場合は、リンゴを加えると飲みやすくなります。

人の血液は、起床時にいちばんドロドロしています。朝いちばんにこれを飲むことで、血液がサラサラになります。また、自然な便通も促してくれるので、体が軽くなって、体調もよくなります。

手作りするときは、旬の無農薬の野菜を使います。それをよく洗い、低回転のジューサーにかけます。年中手に入りやすいのは、コマツナやレタスです。ちなみに、ルティンを最も含む野菜は、ケトル(キャベツの原種)、ホウレンソウなどです。甘味を加えるために、よくリンゴを使いますが、レンコンを入れてもおいしくなります。

また、朝食をへらし、へらした分を視力回復青汁で補うだけだと、昼食まで空腹に感じるかもしれません。しかし、問食をしてはいけません。空腹感には1週間ほどで慣れてきます。胃腸などの消化器が元気になると、目の疲れは大きく改善します。また、肩こりも目の疲れが原因です。肩こりは目の疲れと食べ過ぎが2大原因となっているので、食べる量を減らすことは体調改善に大きく貢献します。

昼食までは、水分補給をこまめにするようにしてください。ただし、カフェインの含まれているもの、糖分のあるものは避けます。

視力回復青汁を作る時間がない場合は、こちらの酵素入り青汁 リッチグリーンがおすすめです。

目のトラブル・病気も全身(血液)からまずは整える

眼底出血は、網膜や硝子体などの血管が細くなったり、血液が詰まったりすることにより、眼底(眼球の奥) で出血する症状のことをいいます。その原因はさまざまですが、糖尿病や高血圧、動脈硬化、腎臓病などの全身の病から引き起こされる場合がほとんどです。

病名でいうと、網膜静脈分枝閉塞症、糖尿病性網膜症、黄斑変性などが代表的ですが、いずれも悪化すると、失明、もしくは失明に近い状態に至ります。一般的に治療がむずかしく、止血剤などで様子をみることが多いのですが、医療の現場から見ても、難しい病気です。

私は長年、目と全身の問係を重視し、「目の食事療法」を推奨してきました。それは、限の病気を患う人たちに、食事療法を中心とした、生活習慣の見直しを実行してもらうものです。そうすることで、治療が困難といわれた、多くの人たちの症状が改善し、しかも、視力も回復しています。

黄斑変性の改善例(70歳女性の場合)

黄斑変性で、眼底出血をくり返していました。4年間、近所の眼科へ通院し「治療法はない」といわれ、症状は改善されませんでした。しかし、食事療法できれいに出血は消え、視力も戻りました。この女性は、視力が0.3~0.4も上がり、中心部がよく見えるようになりました。

網膜色素変性の改善例(60歳代の女性の場合)

網膜全体に枝分かれしている細い静脈が詰まって眼底出血を起こす網膜静脈分枝閉塞症を起こしました。大きな眼底出血が確認できました。漢方薬や食事療法などを実践してもらうと、みるみる眼底出血が改善され、7ヶ月にはほとんど出血がなくなり、視力も0.5から0.8まで回復しました。

網膜中心閉塞症(30歳代女性の場合)

ある日突然、網膜静脈の本幹が詰まる網膜中心閉塞症を起こしました。1.0だった右目の視力が、0.1まで落ちてしまったのです。原因は、過度な残業によるストレスと、食生活の乱れです。食事療法などを実践してもらうと、半年後には眼底出血が消え、視力は0.1から0・8まで戻りました。

このように目の痛気は、全身病に起因していることがほとんどなのですが、現代医学では、食事・生活習慣の関係を重視せず、目に現れる症状だけを治そうとする傾向にあります。現に、眼底出血の原因のトップは、糖尿病性網膜症ですから、体からみ診ていくべきです。まず食事療法で、全身を健康にすることが、目の病気を治す早道なのです。

「私は病気ではない」という人もいるでしょう。しかし、「病気ではない=健康」とは限りません。たとえば、健康度を100点満点として、59点以下が病気とすると、ぎりぎり60点でも点数上は「健康」となります。しかし、60点では病気の人と大差がありません。私は、目の健康のためには、80点以上の体の健康が必要だと考えます。

では、80点以上の健康体とは、具体的にはどこがどういう状態なのでしょうか。そのポイントは、血液をサラサラにし、等速で血管内を循環させることだと思います。水分や代謝もよい状態が保たれていることが必要です。その作用が、目を健康へと導いてくれるのです。

ドロドロだけでない!ベタベタ、ギュウギュウ、ギトギト、スカスカ血液はリスクが高い

無農薬の玄米と野菜をたっぷり食べる

そこで、ドロドロ血液を一掃するための「目の食事療法」が必須になります。生活改善の柱は3 つあります。1つが運動、1つが心、そして最も大事なのが、食事です。昭和40年代以降、日本は経済が豊かになるとともに、欧米型の食事が増加しました。現在、眼底出血を引き起こす原因の第2位である黄斑変性は、20年前は欧米で見られる病気であり、日本ではほとんどみられませんでした。

しかし、現代の日本は、世界でも稀にみる美食国。世界じゅうのごちそうを集め、過食し、その代償として血液をドロドロにし、代謝カを低下させました。その結果、生活習慣病や、黄斑変性のように昔の日本人はあまりかからなかった痛気も増加させたのです。世界じゅうのごちそうを集めると同時に、世界じゅうの病気も集めたのです。

ですから、ドロドロの血液を浄化するため、もっとも大切となるのが、古きよき日本の食に戻る食事療法なのです。では重要なポイントは3つです。

  1. 玄米菜食
  2. 腹八分目
  3. 水分をしっかり摂取
玄米菜食

主食を無農薬の玄米(発芽玄米や雑穀類) にし、野菜・海藻・魚介類を中心とします。昔の日本の食事、医食同源の考え方です。なぜ、玄米がよいのかというと、目は、体のなかでも最も栄養素を必要とし、また、栄養素を消費する器官です。とくにビタミンCや酵素(代謝を促す物質)、亜鉛を多く消費します。

玄米の胚芽やぬかの部分には、ビタミンB1、ビタミンE などのビタミン類、鉄分、リン、食物繊維などが豊富に含まれています。目に必要な栄養素の宝庫である玄米を主食にし、副食に野菜を多くとり入れてください。野菜は国産で、できれば無農薬、旬の季節のものを使います。

理想の摂取割合は、主食が5、野菜が3 、魚などの動物性たんばくが1、豆腐・納豆など豆類の植物性たんばくが1です。また、目の治療中には、とくに避けるべき食品もあります。それは白米(精白パン・めん類)、肉・ハム・ソーセージ、練り製品など添加物の多いもの、甘いもの、油脂類です。いうまでもありませんが、お酒・タバコはもってのほかです。これらの毒を断たなくては、視力の回復や目の復活はあり得ません。

腹八分目

次に、腹八分目です。これは、少食、粗食を心がけることです。現代人は食べすぎの傾向があります。食べすぎると、体の処理能力が追いつかず、便秘がちになります。そうすると、体内でさまざまな有害物質が発生し、血液を汚すのです。

1回の食事量をへらし、問食や夜食はやめましょう。

水分摂取

血液をサラサラに保つために、水分は1日に1.5~2リットル必要。この量を少量ずつとるようにします。もちろん、どんな水分でもよえんそいわけではありません。塩素の多い水道水、カフェインの多いもの、糖分の多いものは避けてください。とくに、カフェイン入りは利尿作用が強いので、過剰摂取は脱水になり、血液をドロドロにします。桜島活泉水で血液さらさら | とりあえず、お茶を飲もう!を水を飲もう!に変える

食事以外でストレス解消法を見つける

これまで「1日の食事療法」の3つの柱のうち、もっとも重要な食事にまつわる話をしました。最後に、運動・心に関しても大切な部分になります。

血液をサラサラにするためには、適度な運動が必要です。血液は筋肉の働きによって、静脈を通って心臓へ戻ってきます。足には全身の70%の筋肉がついているため、足を鍛えましょう。1日に最低でも1万3千歩、目の病気の人は2 万歩以上を目標に歩くことを心がけてください。

最後に、心についてです。過剰なストレスが、何事にもよくないことは、周知の事実です。ストレスは、交感神経を興奮させ、目を含めた体全体の血流を悪くします。なによりも悪いのは、ストレスを、食べることだけで解消すること。食べすぎにつながります。楽しみや趣味を見つけて、ストレスはその日のうちに解消しましょう。水分摂取については、最初は、なかなか1日に1.5リットル~2リットルを飲むのが大変かもしれませんが、眼底出血の症状がある場合、とても重要な部分になりますので水分摂取については真剣に行うようにしましょう。