私についてです。私は52歳の時に糖尿病が発覚しました。父も母も糖尿病なので、気をつけてきたつもりです。

もちろん医師としても十分に注意をしていましたが、ついに発症してしまいました。発症するまでにどのような生活を送っていたかというと、人並み以上に健康を意識しながら生活していました。

食生活は玄米魚菜食で、なるべく脂っぼいものは控えていました。肉よりも魚が中心です。運動に関していえば、積極的にからだを動かしていました。週に2〜3回は仲間たちとテニスを楽しみ、それに加えてスポーツジムにも通っていたのです。和食中心のヘルシーな食事をし、定期的にからだも動かしていたので、カロリーのとり過ぎもなし。それなのに、40歳を過ぎたあたりからお腹がだんだんと出始めたのです。

私は身長が167cm。学生時代の体重は56kgでした。ところが40代を迎えてからは体重が次第に増えてとうとう50歳で66kgにまでなり、メタポリックシンドロームの基準を満たしてしまったのです。

そうこうするうちに52歳で糖尿病です。偶然測定した食後の血糖値が240mg/dl(基準値は140mg/dldl未満)になっているのを見てビックリしました。

翌日、玄米を食べてもう一度測ってみたところ、やはり同様の高血糖という結果が出てしまったのです。不摂生な生活を続けてきた結果がこれなら、自業自得といえます。

しかし、私は健康的な毎日を過ごしてきたのです。ショックがどれほど大きいか、おわかりいただけるのではないでしょうか。その発症をきっかけに始めたのが、糖質オフの生活です。それによってどうなったか。自分でも目を丸くするくらいに劇的な改善が見られました。なんと半年間で10kg減と、学生時代のペスト体重に戻ったのです。糖質オフの効果は、私自身が自分のからだで実感していることでもあるのです。

もともと人間のからだは、大量にインスリンを分泌することには慣れていませんでした。なぜなら、地球上に人類が誕生したのが約700万年前なのに対して、文明によって農耕が始まり、穀物(炭水化物)を摂取するようになったのはわずか1万年程度だからです。

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ちなみに日本で考えると、旧石器時代、縄文時代はずっと動物や魚、木の実や野菜を食糧にする狩猟採集の食生活でした。

旧石器時代には、主に狩猟によりシカ、ゾウ、ノウサギなど野生の動物が食された。 約1万年前縄文時代になると人々は採集することが増えた。 食事の中心になったのは木の実やイモであり、クリ、クルミ、ドングリ、ヤマイモ、マメといったものです。 .. 縄文晩期になると水田で稲作するようになります。

旧石器時代が9万年前から始まり、縄文時代に移行します。縄文時代は1万6千年前から弥生時代までの約l 万3千年間です。

じつは日本人が米を食べ出したのは弥生時代以降の30 00年間の話で、存外短い期間なのです。農耕を始めて安定した食程が確保できるようになったことで、人類の人口は爆発的に増えていきました。

18世紀になるとフランスで炭水化物の精製技術が開発され、19世紀になって全世界に普及すると白いパンをはじめ、精製された炭水化物やその加工品が普及します。

ところが精製された炭水化物は消化吸収が速いために血糖値がすくに上昇します。精製された炭水化物がある食生活は、農耕が始まる前の食生活に比べると、食後の血糖値上昇幅が約3倍もはね上がっているのです。

このような事態は、人類700万年史上初めてです。この急激な変化に、からだがついていけないのは当然のことかもしれません。さらに糖尿病の人が糖質をとると、血糖値は200mg/dl以上にはね上がります。

イギリスで出版されている書物に『ヒューマン・ニュートリション』という栄養学の専門書があります。この本は信頼できる書物ですが、そこに次のような意味の記述が見られます。

「現代の食事は糖質を大王に摂取するスタイルになっている。こうした食事内容は、血糖およびインスリン値の定期的な上昇をもたらし、糖尿病・冠状動脈疾患・がん・老化など多くの点で健康に有害であることが強く指摘されている」。

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その理由として、同書は「人類は農業の発明以来、穀物をベースとした食生活を送るようになったが、進化に要する時間の尺度は長く、人類の消化器官はまだ穀物ペースの食物に適応していない」ことを挙げています。

今までふれてきたように、人間のからだは糖質の大量摂取に対応していないため、そのような事態が続くとさまざまな害をこうむるのです。ストレートにいってしまえば「過剰の糖質は万病のもと」ということです。

糖質が主食だと思い込んで毎日毎日食べ続けるうちに、病気へと近づいていっているわけですね。

なぜ、過剰糖質がからだによくないのか? まず、糖質をとると一時的に高血糖になるため、「インスリン」というホルモンが分泌されます。それによって血糖は筋肉細胞にとり込まれてエネルギー源になったあとグリコーゲン(ブドウ糖の集合体)として蓄えられるのですが、その量には限界があります。

余った血糖はどうなるか?インスリンによって脂肪に変えられるのです。この脂肪がたまった状態が、「太る」ということですね。インスリンは食糧が少なかった時代に、飢餓に備えて脂肪をため込むための必須アイテムでした。ところが現代人にとっては「肥満ホルモン」ともいうべき存在になっています。

穀物や砂糖、果物などに多く含まれる糖質は体にとって大切なエネルギー源です。食物から摂取した糖質を、体内でブドウ糖に変え、エネルギーとして利用するのです。血液中のブドウ糖は膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって細胞に取り込まれるのですが、ブドウ糖が過剰にあると、いくらインスリンを分泌しても間に合わず、膵臓がダウンし、血糖値を下げられなく なり、高血糖の状態になります。  
 高血糖になるといわゆる「血液ドロドロ」といわれている状態になり、血管を傷つけてしまいます。

血液がドロドロになると、動脈硬化を引き起こし血管の内壁がふくらんだり、血管が狭くなったりして、血液が流れにくくなることがあります。これに、高血圧や喫煙などが加わると、心筋梗塞、脳梗塞、大動脈瘤など、重大な病気を引き起こすことにつながります。

長期的に見ると血管が弱って、動脈硬化などを引き起こすのです。つまり、糖質が体内に入ると肥満や動脈硬化を招くことになります。これだけで糖質オフの重要性を感じるには十分ではないでしょうか?

人類が農耕を始めたのは約1万年前ですが、それ以前に糖質をまったくとらなかったわけではありません。日常的に口にしていた野草や野菜には少量の糖質が含まれているからです。

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野草や野菜からは、少量の糖質以外に、人体で合成できないビタミンCを得ていたのだと思います。野草や野菜に比べて入手しにくかったのは果物です。年間を通して食べられるものではありませんが、果物は糖質をたっ′ぷりと含み、甘みがあり、ビタミンCもあります。

祖先たちもこれを見つけた時は大喜びしたはず。時々手に入る「ラッキー食材」だったといってもいいですね。果物のように糖質を多く含む食べものが非日常的な存在だったということからもわかるように、人間のからだは糖貿を日常的にとることに慣れていないのです。

ラッキー食材として体内にとり込まれた、ありがたい果物の糖質。これを人間のからだは、中性脂肪にして蓄積するしくみをつくり上げました。とくに「果糖」と呼ばれる塘質はスピーディーに中性脂肪になります。果物の多くが秋に実ることを考えると、これは冬に備えて脂肪をため込むシステムといえるのです。

なお、必須アミノ酸と必須脂肪酸は、体内で合成できないので食物からとる必要があります。しかし、必須糖質はありません。糖質は消化されてブドウ糖になって体内に吸収されますが、このブドウ糖は肝臓でつくることができるからです。

糖質オフの場合、果物は不要ということです。

血糖値が上がると、からだにさまさまな害をもたらします。血糖値を上昇させるのは糖質だけなので、食事から可能なかぎり糖質をとり除いていきましょう!というのが糖質オフ健康法の考え方です。

糖質を含む食物には多くのものがあります。そのなかで私たちに最もなじみ深いのが、ご飯やパン、麺類。いわゆる「主食」と呼ばれるものです。おもに主食となる穀物(米や小麦など) は、糖質をたっぷりと含みます。

したがって、糖質オフ健康法では「主食を抜いた食事」をとることになります。主食抜きの食事に違和感を覚える人もいることでしょう。しかし人類は穀物を得るまでの長い間、ずっと糖賞オフの食生活を続けてきたのです。人類が誕生したのは、約700万年前といわれています。その当時、私たちの祖先は何を食べていたのでしょうか?

少なくとも、ご飯やパン、ラーメンやうどんなどの麺類ではなかったことは確か。これらのもととなる穀物は、人類が農耕を始めることで得られるようになったわけですから。農耕を始める以前、祖先の日常的な食糧は魚介類や動物の肉・内臓・骨髄、野草・野菜、キノコ、海藻、昆虫などだったと考えられています。

では、農耕を始めたのはいつからでしょう?答えは約1万年前です。1万年という期間は長いと思われるかも知れませんが、人類の全体の歴史のなかでは約0.1パーセント程度でしかありません。

つまり、人類はその歴史のほとんどを糖質オフで過ごしてきたのです。これを別の観点から見ると、人間のからだにとっては糖巽オフの状態が自然といぅことになります。糖質が大量にからだに入り続けることを想定したつくりにはなっていないということです。だからこそ、今のように糖質をたっぷりとる食事を続けていけば、さまざまな害が生じやすいのも無理のない話となるのです。

しかし、最近は、100%糖質オフの生活はストレスもあるため、オーマイパンの低糖質パンなどもありますので、こういったものをうまく活用できれば、糖質制限食は取り組みやすくなっています。

急に炭水化物をやめてしまうと、反動で異常に糖を欲するようになる人もいるので、少しずつへらしていくほうがスムーズに糖質オフに移行できます。自分の人生分、炭水化物を食べてきたので、無理をしないようにすすめていきましょう。

糖質オフ健康法とは、糖質をできるだけ抑えた食事をする健康法のことです。さて、ここで問題になってくる「糖質」とはいったい何なのでしょうか?

まず「糖」という字から、「砂糖をはじめ、チョコレートや和菓子などの甘いもの」との印象があります。しかし、もっと注意するべき食べものがあるのです。じつは、普段みなさんが口にしているご飯やパン・うどんやラーメンなとの炭水化物です。

炭水化物には糖質がたっぷり含まれているのです。炭水化物は糖質と食物繊維の総称です。食物繊維は体内に吸収されることがないので、ほとんどカロリーにはなりません。そのため「炭水化物-食物繊維=糖質」と考え、「糖質のもとになる炭水化物や砂糖を普段の食事からいかに減らすか」ということをメインに考える食事療法です。

炭水化物は肉の脂身やバターなどに含まれる脂質、肉類・魚類・卵などに多く含まれるたんばく質とともに、「食の3大栄毒素」とされています。よって、この3っはバランスよくとるべきだと考えられてきました。

ところが「血糖値」という観点から見ると、3大栄養素のうち炭水化物のみが血糖値を上昇させる要因となります。これは炭水化物に糖質が含まれているからなのです。血糖値が上昇するとどうなるか? それを説明する前に、血糖値とは何かについての説明が必要ですね。

簡単にいえば、血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のこと。糖質は体内で消化されると、ブドウ糖に変わります。その血液中に含まれる量を指すのが血糖値です。糖質を口にすると一時的に血糖値の高い状態「高血糖」になります。ブドウ糖はからだの基本的なエネルギー源のひとつなのですが、血糖値が上昇する状態が長い間続くと、糖尿病や肥満、動脈硬化などさまざまな症状を引き起こすのです。高血糖が弊害をもたらすメカニズムについてはおいおいと説明していきますが、まずここでは「血糖値を上昇させるのは、糖巽だけ」という事実を覚えてください。それが、糖質オフ健康法の出発点になるからです。

体内を流れている血液中のブドウ糖(血糖)が増えすぎて高血糖の状態がつづくとインスリン機能が低下します。インスリンというのは、血糖値が上昇するとすぐに膵臓から分泌されるホルモンでその働きによって肝臓は筋肉、脂肪細胞などにブドウ糖(血糖)が取り込まれその結果、速やかに血糖値が下がっていきます。血糖値が高い状態にあると、血液は汚れてドロドロになるばかりではなく糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞などといった病気にかかりやすくなるというリスクがあります。

急激な血糖値の上昇はインスリン機能が低下するためにブドウ糖は血液中に余ると、様々な部位でタンパク質と結合します。ブドウ糖とタンパク質の結合を『糖化』と言います。糖化することで、皮膚も老化に加速がつきます。ハリや弾力を司るコラーゲンも糖化するので、お肌はくすみ、シミやシワ、たるみも目立つようになります。

淡水怪物や糖質というのは、食べ過ぎるとデメリットしかないのです。それでもごはんがどうしても食べたいし、うどん、パンも食べたいけれど、血糖値を上げないようにしたいと言う場合は、食物繊維をかなりたくさん摂ることで対策するしかありません。または、発酵黒豆エキスパクパクくん酵母八酵麗茶を飲めば、ある程度は、血糖値の上昇は抑えられます。

「糖質オフ健康法や糖質オフダイエットを試してみたいけど、自分は甘いものが好きで、どうしてもやめられない... 」。と諦めている人もたくさんいらっしゃるでしょう?どうぞ、ご安心ください。今は代替食品がたくさん出ていて、糖質ゼロで甘いものを楽しむことができるようになっています。

炭水化物のパンでも低糖質パンなどもあります。ストレスをためずに最初はこういったものを利用しながら体が慣れてくれば糖質を一切摂らないダイエットに移行すればいいのです。まずは、糖質オフをはじめることです。糖質オフは最初の1~2週間で効果を実感できるのでメリットを体や脳がしっかり理解できれば継続できるでしょう。

スイーツは少々割高ですが、カロリーゼロのゼリーは安価で購入することができます。また、1日350mlを2缶までならカロリーゼロのコーラも大丈夫です。コンビニにも糖質オフ商品が増えてきました。すかいらーくでも低糖質のうどんやパスタがあります。

エリスリトール

「エリスリトール」。ゼロカロリーで血糖値も上昇させません。その安全性はEU (欧州連合) でもFDA (米国食品医薬品庁)でも認められています。ただし、大量にとると下痢になることもあるようです。ちなみに、エリスリトールを主成分として使っている商品としては「ラカントS」(サラヤ)、「パルスイートカロリーゼロ」(味の素KK)、「シュガーカットゼロ顆粒」(浅田飴) などがあります。

糖質なのに血糖値を上げないもうひとつの甘味料は「合成甘味料」。このなかでアスパルテーム・アセスルファムカリウム・スタラロース・サッカリン・ネオテームの5種類はFDAと厚生労働省が安全性を認めています。ただし合成甘味料には総圭の規制があるので大王摂取はなしです。

いものをとりたくなったら、こうした甘味料を使った食品を選ぶようにしましょう。

エリスリトール

寝付きがよくなり安眠できる

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昼食のあと急に眠くなり、午後からの仕事が思ったよりもはかどらなかった... ...。そんな経験をしたことはないでしょうか? 食後に眠くなるのは、糖質をとり過ぎたからです。頭がボーッとしてうまく働かない場合も、原因は糖質です。試しに糖質を減らしてみてください。

眠くなったりボーッとしたりすることはなくなり、仕事も能率的に進めることができるはずです。睡眠に関してさらにいえば、糖質オフ健康法を続けることで寝つきと目覚めがよくなることが実感できるでしょう。

就寝時はスッと眠りに入れます。睡眠中は熟睡し、目覚めもさわやかです。起きると同時にスイッチが入って、そのまま1日が始まります。当然ですが、布団のなかでゴロゴロすることもありません。これは私だけではなく、糖質オフ健康法を実践している多くの方に共通することです。

なぜそうなるのかは、野生動物のことを考えるとわかりやすいでしょう。野生動物は起きるとすくに行動を始めます。寝ぼけていたら天敵に襲われますから、当然ですね。そして野生動物には血糖値の激しい上下動がありません。人類もかつては野生動物と同じでした。油断をするとほかの動物に襲われるおそれもありました。

もちろん食生活は糖質オフだったので、目覚めるとすぐに行動を起こすことが可能でした。その意味では、糖質オフ健康法は「野性」をとり戻す健康法といってもいいでしょうね。

糖質制限食はこちら。

歯を失ってしまう大きな原因として挙げられるのが、虫歯と歯周病です。これらはプラーク(歯垢) によって発生します。このプラークは生きた細菌のかたまり。歯についた糖質をエサにしながらどんどん増えていくのです。ということは、そのエサとなる糖質を与えなければ、増えることもできなくなります。

つまり、糖質オフという「兵糧攻め」が、虫歯や歯周病には大きな効果を発揮するのです。

糖質制限食をとるようになってから、プラークがほとんどできなくなったという人はかなりの数になると思います。以前はそうではありませんでした。私は年に1回、知り合いの歯科医に歯石をとってもらっています。歯石はプラークと唾液中のカルシウムからできますが、糖質制限食をとる前はたくさんたまっていたものでした。

しかし、糖質制限食を始めてからは、ほとんどたまらなくなり、歯科医が目を丸くしたほどです。今現在、前述のように歯はすべて残っています。昔から「甘いものを食べると虫歯になりやすい」といわれてきました。しかし本来ならば「糖質を食べると虫歯になりやすい」といい換えるべきでしょう。

糖質オフは、そのまま虫歯予防になるわけです。「甘いものを食べると起きやすい」といわれる症状としては、偏頭痛があります。偏頭痛は頭の血管がギエツと収縮したあとにバッと広がることで、激しい痛みをもたらします。ひどい人は寝込んでしまうほどの痛みです。この偏頭痛は糖質を過剰にとると起きるケースが多い症状です。どこまでが過剰ではなく、どこからが過剰になるかは個人差がありますが、いずれにしても糖質を控えればいいだけのこと。偏頭痛の人の過半数において、糖質オフでその痛みは解消すると斬首できます。歯痛も偏頭痛も日常生活に支障をきたすほどの激しい痛みをもたらします。糖質オフによって、そうした激痛からぜひ解放されてほしいと思います。

口呼吸が偏頭痛の原因になっているケースもあるので注意です。

もともとの自然治癒力が目覚める

人間にはもともと「自然治癒力」が備わっています。ケガをした時は、傷ついた部分を修復する働きをもちますし、病気のもとになる細菌やウィルスなどが体内に入ってくると退治しょうとします。

少々のケガや病気は病院に行かなくても自分の力で治すことができるのです。これらは経験上、誰もが実感していることではないでしょうか?このような自然治癒力は、楯覚を大量にとり続ける食生活によって衰えていきます。血管が弱るわけですから、からだ全体も弱っていくわけですね。

糖質をとった直後、高血糖状態をもとに戻すためにからだは大忙しになります。インスリンを分泌して血糖を筋肉にとり込ませたり脂肪に変えるほかにも、さまざまな調整が必要になってくるのです。その負担は想像以上に大きく、自然治癒力でケガや病気を治すほうにまで辛が回らないこともあります。

「歳をとるとケガの治りが悪くなる」とよくいわれますが、それは自然治癒力が衰えているからにほかなりません。糖質オフ健康法を続けると、からだのなかは安定します。したがって自然治癒力も本来の働きを発揮できるようになります。ケガや病気に強いからだになれば、風邪をひくことも少なくなります。

ここで私自身の例を挙げましょう。ある時、めずらしく少し熱っぽい感覚があったことがあります。体温を測ったら、平熱より少し高い37.2度。ちょうどインフルエンザがはやっていたので念のために調べてみたところ、まさにそうでした。しかし、他の人のように高熱が出ないし、咳・痰などの症状もほとんどなしでした。10年以上、糖質制限食をとっているおかげだと改めて実感したエピソードです。「どうも最近、風邪をひきやすい」という方は、ぜひ糖質オフ健康法で自然引治聴力をとり戻してください。